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一般知識

ベッカーのラベリング理論についてわかりやすく解説

ベッカー ラベリング理論




今回の記事ではベッカーのラベリング理論についてわかりやすく解説します。

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ベッカーのラベリング理論

ベッカーさんは、「アウトサイダーズ」という本を書きました。
⇒⇒【中古】完訳アウトサイダ-ズ ラベリング理論再考 /現代人文社/ハワ-ド・S.ベッカ-(単行本)

この本では、ラベリング理論という考え方を紹介しています。

アウトサイダーとは、普通とはちょっと違う行動をする人たちのことです。
この本でベッカーさんは、人に「悪い人だ」というレッテルを貼ることが、
実際にその人を悪い人にしてしまうかもしれないと説明しています。

ラベリング理論の例

例えば、学校である子がうわさで「問題児だ」と言われたとします。
そのうわさを聞いた他の子たちは、その子と遊ばなくなるかもしれません。
すると、その子は友達ができずに孤立してしまいます
孤立した子は、他にも孤立している子たちと仲良くなるかもしれません。
そうして、うわさされた子は本当に問題を起こすようになるかもしれません。
これが、人に「悪い人だ」とレッテルを貼ることが、
その人を本当に悪くする可能性があるというベッカーさんの説です。

この理論を公務員志望の方に例えるなら、
ある地域が「治安が悪い」とレッテルを貼られた場合、
その地域に投資が減って、公共サービスが低下し、
結果的に治安が本当に悪くなるかもしれません。
レッテルが現実を作ってしまうわけです。

だから、人や場所に簡単に「悪い」というレッテルを貼るのは
とても影響が大きいことです。
これがベッカーのラベリング理論という考え方です。
人にレッテルを貼ることで、
その人が本当に悪い人になってしまうかもしれない、というわけですね。
ちなみにベッカーのラベリング理論には悪のレッテル貼りという別名もあります。

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ベッカーのラベリング理論をまとめると

ベッカーのラベリング理論をまとめると以下のようになります。
この理論は、人々が誰かに「悪い人だ」というレッテルを貼ると、
その人が本当に悪い行動を取るようになる可能性があると言っています。

孤立

例えば、小学校である子がうっかり窓ガラスを割ってしまったとします。
その時に、「あの子はいつもトラブルを起こす子だ」と
先生や他の子供たちが言い始めたらどうでしょう。
この子に対して「問題児」というレッテルが貼られてしまいます。

その後、この子はクラスの中で避けられるようになり、
一緒に遊ぶ友達が少なくなるかもしれません。
すると、この子は寂しさや孤立感を感じるようになり、
他にも孤立している、
もしくは問題行動を起こすことが多い子たちとだけ交流するようになるかもしれません。

例えば、ある公園が「危険な場所」として知られるようになった場合、
その公園を避ける人が増えて、結果的に治安が悪化するかもしれません。
つまり、初めに「危険」というレッテルが公園に貼られたことで、
実際にその公園が危険な場所になってしまうのです。

他にも例え話をあげますね。

ラベリング理論

ある会社に新しい女性社員が入社しました。
彼女は仕事も速く、能力も高いのですが、
何かと周りからの意見に敏感で、
すぐに反応してしまうことがあります。
ある日、彼女が上司の提案に対して少し強い口調で意見を述べたところ、
その様子を見た同僚が「彼女ってちょっと攻撃的だよね」と言い始めました。

この一言がきっかけで、彼女の周りの同僚たちは徐々に彼女を
「攻撃的な人」というレッテルで見るようになります。
その結果、彼女の発言一つ一つが過敏に解釈され、
彼女はますます自己防衛的になり、
本当に他人と衝突することが多くなってしまいました。

そのうち、彼女は「自分は周りと合わない」と感じ、
同じように職場で孤立している他の社員としか交流しなくなりました。
この状況は彼女の職場での孤立を深め、
結果的に彼女が本当に「攻撃的な人」と見られるようになってしまいました。

この話は、ベッカーのラベリング理論を具体的に示しています。
人が他人に対してどのようなレッテルを貼るかが、
その人の行動や自己認識にどれほど大きな影響を与えるかを教えてくれます。

このように、ベッカーのラベリング理論は、
人々が他人に対してレッテルを貼ることが、
その人の行動に大きな影響を与える可能性があると教えています。
だから、誰かに対して簡単に悪いレッテルを貼ることは避けるべきだと言えるでしょう。