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一般知識

ボードリヤールの記号性についてわかりやすく解説

ボードリヤール 記号性




今回解説するジャンボードリヤールさんはフランス人です。
以前解説したヴェブレンさんとかガルブレイスさんとかロストウさんはアメリカ人です。
ヴェブレンの顕示的消費(誇示的消費)とは?わかりやすく解説
ガルブレイスの依存効果とは?わかりやすく解説
ロストウのテイクオフ論をついてわかりやすく解説

ではさっそく本題に入っていきますね。
今回の記事ではボードリヤールさんの記号性について
わかりやすく解説していきたいと思います。

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ジャン・ボードリヤールの記号性とは?わかりやすく説明します

ボードリヤールさんは消費について語る時、
人々は物を買う時、商品が欲しいから買うというより
他と何が違うのか、他との違いに注目して商品を購入していると主張します。

さらに違いというのは『記号的差異』に基づいて商品を購入していると
ボードリヤールさんは主張しています。

フォードシステム 特徴

昔、アメリカでは100年くらい前にT型フォードが爆発的にヒットしました。
100年前、車は一般人は絶対に買えなくくらい高額なものでした。

ちなみにフォードさんについてはこちらで詳しく解説していますので
興味のある方はご覧ください。
フォードシステムの特徴をわかりやすく解説

ですが、ヘンリーフォードさんは車の大量生産を通じて
車の値段をどんどん下げていきました。

フォードさんの目標は自動車工場で働いている労働者自身が
車を買えるくらいまで値段を下げることを目標としていました。

T型フォードは同じ車をどんどん作りまくっていました。
同じ車を作りまくると量産効果が生まれてきます。

デザインしなおす必要もありませんし工場の設備投資も
一度、機械を導入したらずっと使い続けられます。
そのため、毎年生産するにつれて値段がどんどん下がっていって
最終的には工場労働者自身が買えるくらいまで値下がりしていきました。

とはいえ、当時は車そのものが珍しいものでした。
一般人はとても買えないぜいたく品でした。

車を所有しているだけで大金持ちみたいなイメージです。
そんなときにT型フォードの値段が下がってきていたので
「私も車を買えるようになったんだ」とみんな飛ぶように買っていきました。

それでT型フォードは大ヒットしました。
ですが、フォード車はアメリカでいうとナンバー2です。
1位はGM(ゼネラルモータース)で3位がトヨタくらいが毎年ランキング上位を占めています。

ではどうしてGMはフォードに勝ったのでしょう?
T型フォードは昔は飛ぶようにどんどん売れていくわけですが、
だんだんあるのが当たり前になってくると人って面白いもので飽きてきます。

同じ色で同じ形でバリエーションがない、単一製品ですから。
昔は車そのものが珍しかったので車があること自体でありがたい話でした。
でも車があるのが当たり前になってくると単に車があるだけでは満足できなくなります。

そんななか、GMはバリエーションを増やしました。
いろんな色、いろんな形を選べるようにしました。

ご飯とみそ汁

これってお母さんが作る料理みたいなものかもしれません。
毎回、ご飯とみそ汁だけだと子供は飽きてくるわけですよ。

ハンバーグ


そんなときに、レストランみたいにいろんな料理を選べたら
そっちを選ぶに決まってますよね。

最初は車そのものがなかったからT型フォードみたいに
単一な商品でもありがたかったわけですが、
あるのが当たり前になってくると、今度は他と何が違うのか?
という点で買うようになっていくわけです

たとえば、スマホを買うにしたって
スマホがあるのは当たり前。
だから買うときにはスマホそのものというよりは
他と比べて、iphoneがいいか、Androidがいいかみたいに決めていくわけです。

さらにどれを買っても機能なんてそんなに変わりません。
ではどうやってスマホや車を選ぶでしょう?

ブランド、つまり記号的な部分で決めていくわけです

これがボードリヤールの記号性です。

たとえば、服。
服で性能を強調するのは安いものです。
ユニクロの服とかだったら、こんなに涼しいとか濡れても大丈夫という売りをすることがあります。

でも、ブランドものの服は性能なんて言いません。
デザイン(記号)だけで販売しますし、
勝手に売れていきます。

それから車みたいな性能重視のものであっても
他の人からどのようにみられるのか?が大事だったりします。

たとえば不動産屋さんって高級外車に乗っている人が多いです。
どうして高級外車に乗っているのでしょう?
信用されやすくなるからです。

不動産屋さんは数千万円クラスの家や土地を販売するわけです。
そういうときに100万円くらいの軽に乗っていると相手にしてもらえません。

そこで「私は金持ちですよ安心してください」みたいな感じで
高級外車にわざわざ乗っているというのがあります。

以上でボードリヤールの記号性についての解説を終わります。