・獲得的地位とは?
・生得的地位とは?
についてわかりやすく解説していきたいと思います。
生得的地位・獲得的地位とは?
まず生得的地位とは生まれながらにして持っている地位のことです。
獲得的地位とは自分の努力によって手に入れた地位のことです。
ただ今の時代生得的地位はほとんどありません。
政治家の息子だって選挙に勝たなければ政治家にはなれません。

歌舞伎であっても、あまりにも能力がない場合には
ネット社会なので、「いくら〇〇の息子だからって
あんな大根役者を後継ぎにするの?」みたいなことがSNSで
言われてしまいすぐに噂になってしまいますから
さすがに後継者にはなれないでしょう。
そういった意味で生得的地位というのは今の時代はほとんどありません。
大部分は獲得的地位だといえるでしょう。
そこで獲得するためには能力を証明しないといけませんね。
そのときの証明としてよく利用されるのが学歴です。
「学歴で人間性なんて測れませんよ!」と思うかもしれませんね。
確かに学歴で人間性は測れないかもしれません。
でも、面接官はあなたの人間性をたったの5分程度で正確に判断できるわけがありません。
5分程度の会話であなたが会社の利益を上げてくれるような
本当に優秀な人物かどうかなんてわかりません。
そこで学歴に頼るわけです。
実際、高学歴の人であっても仕事の役に立たない人物なんてたくさんいるでしょう。
逆に低学歴であっても会社の利益に貢献できる優秀な人物はたくさんいるはずです。
ただ確率的には学歴が高い人の方が仕事ができる可能性が高いということです。
言い方を変えると、面接官からしたら採用した後に起きた責任をとりたくないから
学歴というものを採用の判断基準にしていたりします。
これは資格だってそうです。
たとえば韓国語ができるというだけだとどれだけできるかわかりません。
これが韓国語能力試験Ⅱ(中・上級)に合格していますとなると
相手は「かなり韓国語ができる人なんだな」と判断できるわけですね。
そうやって人を選抜するときの能力の証明として利用されます。
でも何でもかんでも学校(学歴を高める場所)に頼りすぎているということを
イリイチさんは「学校化社会」と批判しています。
イリイチさんは近代のいろんな論理を嫌っている人です。
そんなこともあって学校に頼るメリトクラシー社会を批判しています。
⇒メリトクラシー社会とは?わかりやすく解説
「学歴なんかで判断しやがって」みたいな話はあると思います。
忘れてはいけないのは学歴は建前としては若いころの努力で変更可能なものです。
生まれつきのものではありません。
自分の努力で変更可能なものを基準に評価するわけですから
学歴主義は典型的な業績主義の一つになります。
業績主義についてはこちらの記事で解説しています。
⇒メリトクラシー社会とは?わかりやすく解説
・生得的地位とは生まれながらにして持っている地位のこと
・獲得的地位とは自分の努力によって手に入れた地位のこと
です。