一般知識

シンボリック相互作用論について例を挙げながらわかりやすく解説




今回の記事ではブルーマーさんのシンボリック相互作用論について
例を挙げながらわかりやすく解説していきます。

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ブルーマーのシンボリック作用論が登場する時代背景

ブルーマーが活躍していた時代

ブルーマーさんはパーソンズなどの社会学を批判するような立場の人で
独自の学説を提唱していきます。

1960年代のアメリカ社会は学生運動が盛んでした。

パーソンズの社会学というのは保守的な性格を持っていると学生たちは考えていました。
全体社会の体系をキープするための保守的な学説を提唱したということで
学生運動がアメリカ社会の中で隆盛をほこってくるにつれて
パーソンズの学説に対してネガティブな印象が持たれるようになってきました。

そしてアメリカの社会はパーソンズがいうほどいい社会といえるのかどうか。
たとえば当時のアメリカは黒人に公民権が与えられていませんでした。
だから黒人に公民権を与えるようにアーサーキング牧師が頑張っていました。

だから当時のアメリカは他の人種の人にとって、
あるいはマイノリティといわれる少数民族にとってアメリカ社会は
必ずしもいい社会とはいえなかったわけです。

少数派の人々の人権を確立していったり、よりアメリカを民主的な社会に作り替えていくための
様々な動きが当時のアメリカにはあったのですが、
そんな状況の中でパーソンズがやり玉にあがるわけです。

だから既存の社会のアメリカが必ずしもベストとはいえないわけです。
「自分たちにとってよりよいアメリカを作っていくべきだ」
という学生たちの動きが出てくるわけです。

そんな時代にブルーマーが登場します。
なので、従来のアメリカの社会学を引っ張ってきたようなパーソンズを
批判するような行動をすることになるわけです。

ではパーソンズのどういうところをブルーマーは批判したのでしょう?
ブルーマー独自の新しい社会学説とはどんな内容なのか?
解説していきます。

ブルーマーの考え方を例を挙げて解説

まずブルーマーさんが批判したパーソンズの社会学説から。
パーソンズ

図式化すると上記のようになります。

パーソンズさんは

・社会の中でやっていいことと悪いこと
・社会の道徳
・倫理
・ルール

はこういうふうになっているということを
身に付けていく過程のことを社会化といいました。

その社会化の過程の中で社会にとって望ましい価値の基準であったり
ルールであったりを個々の行為者がインプットしていきます。

個人の側がその社会にとって望ましい行動様式とか価値観を身に付けていくってことです。
その結果として、社会に対して従順なある意味で
逆らうことのないような行為者を育成していくというのが
パーソンズの考え方になります。

あくまでも社会システムを維持していくための個々の行為者の役割を重視するのがパーソンズの考え方です。

そしてこれらのことを抽象度を上げて書くと
全体社会のシステム(社会システム)の中の社会的な規範(ルール)を内面化していくと表現することがあります。
この辺は以前の記事で解説しています。

でも必ずしも少数者の立場に立ったらこの社会のルールそのものが
よいこととは言えないのではないか?と考えられたりします。

たとえば、かつてのアメリカはバスに乗るときに
バスの座席が指定されていました。

白人が優先的に座る席と黒人が座る席というのが分けられていました。

一番いい席は白人が座ります。
黒人の家に生まれたというだけで
どうして差別されないといけないのでしょう?
理不尽ですよね。
かつてのアメリカはそういうことをやっていました。

すると社会のバスの座席で白人優先席があり、
黒人の席があるという理不尽なルールそのものを個々の行為者に押し付けるのはおかしいわけです。
どの人だっていい席に座りたいし自由に座れる自由があってもよいはず。
アメリカが自由の国だというなら、
自由に座れる自由があってよいはずです。

そういうことを人々は考えました。
そこでルールそのものを変えていったほうがいいのでは?
という動きが当然出てきます。

だからこういうあり方にたいして批判する人が出てくるわけです。
それがブルーマーです。

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ブルーマーのシンボリック相互作用論の例

以下の図をご覧ください。

シンボリック相互作用論 例

ブルーマーのシンボリック相互作用論の考え方だと
例を挙げるとすると、たとえば一人の行為者(自分の事だと思ってください)がいたとしましょう。
バスの座席が白人優先席と黒人の席にわかれていたとしましょう。

それを認識した時におかしいなと感じるでしょう。
ミードの言い方をするとそういうようなバスの座席の在り方を認識しているのを客我といいます。
客我は『きゃくが』と読み、『me(ミー)』ということもあります。

客我としてバスの座席の乗り方を自分が把握するわけです。
それに対して主我(しゅが)である『I(アイ)』が反応するわけです。

そういうあり方はおかしいと思うということで『主我』が『客我』として把握した
客観的な社会のルールに対して反発をするわけです。
自分の中で客我と主我が対話をします。
そして主我がそのルールそのものがおかしいと思ったら
隣の行為者に対して語り掛けていくわけです。

「君はそのルールがおかしいと思わないのか?」ということを
別の人にいうわけです。
言われた相手もまた自分の心の中で対話するわけです。

「言われてみれば君のいうことはもっともだ。
ルールそのものがおかしいと俺は思うよ」
そして言われた人もまた主我の『I(アイ)』の部分で隣の人に語り掛けていきます。

「君はどう思う?」
言われた人もまた自分の中で対話します。

「俺もルールそのものがおかしいと思う」という風に結論を出したとしましょう。
「だったら俺たち自身の手で社会のルールそのものを変えてやろう」
という感じでそれが波のように社会の中に広がって行って
ルールそのものを作り変えていくという動きにつながっていくわけです。

シンボリック相互作用論 例

だから行為者がルールそのものを作り上げるという動きに高まっていくわけです。
だから主体的に積極的に社会のルールそのものを変えていくということです。
そういうダイナミックな動きをやっていくべきだということをブルーマーは考えました。
ちなみに自分が自分の考えにこだわることを主体性といいます。

私たちにとって理不尽な社会のルールであるなら
私たち自身の手でその社会のルールを変えていくべきだというのが
ブルーマーの考え方です。

ブルーマーのこのような個人の主体性と能動性を重視する社会学の理論に
社会変革を求める学生たちは吸い寄せられていきました。
そして自分たちの理論的な根拠をブルーマーに求めていったのです。

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ブルーマーのシンボリック相互作用論

ブルーマーのシンボリック相互作用論とは3つの前提から成り立っている理論のことです。

3つの前提とは

(1)人間は意味(社会的なルール)に基づいて行動する
(2)意味(社会的なルール)は他者との相互作用で形成される
(3)その意味(社会的なルール)は変化し得るものである

のことです。

シンボリック相互作用論はこの3つを前提として展開されています

以上で解説を終わります。