参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
ミクロ経済学における企業の目的は『利潤』最大化です。
これに対して財務・会計で学ぶ企業は『利益』を追い求めていますね。
利潤と利益って言葉、すごく似ています。
でも意味が違うんです。
利潤と利益の違いについて例を用いて解説します
単純に何が違うのでしょう?
機会費用を考えるか考えないかの違いになります。
利潤は機会費用を考えますが
利益は機会費用を考えません。
これだけだとよくわからないと思います。
なので具体例を挙げて解説していきましょう。
あなたは時給900円で宅配のアルバイトをしているとします。
で、この日は5時間働く予定でした。
ただこの日、彼女から「レインボーブリッジまでドライブしない?」と誘われてしまいました。
彼女から誘いを断れずドライブデートを楽しみました。
ガソリン代や首都高代(700円)、食事代込みで
4000円かかってしまいました。
しかもドライブ中彼女とケンカになり
すごく嫌な気分で終わり後味の悪いものになりました。
「4000円損したな」という気分になるんですが
機会費用を加味して考えると、4000円の損ではすみません。
本当だったら得られるはずのバイト代5時間×900円=4500円
が得られていないわけです。
しかも4000円デート代として支出してしまったってことは
合計4000円+4500円=8500円損したと考えるのが
機会費用の考え方になります。
こんな感じで機会費用を加味するのが利潤です。
財務会計の利益は売上高(総収入)から総費用を引いたものをいいます。
経済学の利潤は総収入から総費用を引くのですが
この総費用に機会費用を含めて考えます。
なぜ経済学では利潤として機会費用まで含めて考えるの?
経済学ではどうして機会費用まで含めて考えるのでしょう?
他の投資案と比較して考えるためです。
機会費用まで含めた利潤の方が
他のものと比較しやすいんです。
ここでも具体例を挙げて考えてみましょう。
たとえばあなたはこれからケーキ屋さんを開業したとします。
そして月々の売上は200万円で、
毎月の支払が150万円だったとします。
そして開業前、ケーキ屋でバイトしていて
お給料が25万円だった場合、50万円だった場合、
75万円だった場合で比較して考えてみましょう。
ケーキ屋バイト時代の給料が25万円だった場合、、、
開業後の売上が200万円で支出が150万円ですね。
また、開業後、ケーキ屋のバイトを辞めたとすると
25万円もらえなくなるのでこれが機会費用となりますから
200万円ー150万円ー25万円=25万円
利潤が25万円となります。
ケーキ屋のバイト時代の給料が50万円だった場合は
200万円ー150万円ー50万円=0円
利潤が0円となります。
ケーキ屋のバイト時代の給料が75万円だった場合
200万円ー150万円ー75万円=-25万円
利潤がマイナス25万円となります。
ということはバイト時代の月給が25万円なら
独立した方が利潤が増えます。
月給50万円なら独立してもしなくても
利潤が変わりません。
でも月給が75万円なら利潤が減ってしまうことになります。
独立したら損するわけです。
こんな感じで利益で計算するよりも利潤で計算した方が
わかりやすいですね。
もし利益で計算してしまうと
200万円ー150万円=50万円です。
バイト時代のお給料がいくらだったかに関わらず
50万円の利益が出るから独立した方が得、
みないな話になってしまいます。
利潤で計算するとそうでないことがわかりますね。
これが利潤の考え方になります。