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1次試験

ケインズ型消費関数とは?式についてもわかりやすく解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
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前回の記事で総需要の式について解説しました。
総需要の式について分かりやすく解説

総需要の式は

総需要(YD)=C+I+G+EX-IM

C(消費)、I(投資)、G(政府支出)、EX(輸出)、IM(輸入)です。

上記のうちC(消費)が総需要の大部分を占めています。
そして、消費をさらに細かく分解するとどうなるか?
というのがケインズ型消費関数となります。

この記事ではケインズ型消費関数の式について
詳しくみていきます。

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ケインズ型消費関数の式についてわかりやすく解説

ケインズ型消費関数は

C(消費)=a+cY

です。

C(ラージシー)とc(スモールシー)は別物です。

で、C(消費)=a+cY
のYですが、国民所得を表しています。

国民すべての所得が集まったものを国民所得といいます。
それからaは基礎消費です。

そしてaはケインズ型消費関数では切片となります。
「切片?よくわからない」という方のために
もう少しかみ砕いて解説しますね。

cYが0のときC(消費)=a(基礎消費)となりますね。

C=a+cYで、cYが0だったらC=aですね。
cYは国民所得なので、国民所得が0のときでも消費されるものが
基礎消費(a)です。

基礎消費

もし所得がなくなっても生きていくために必要なものが
基礎消費ってことです。

たとえば食費とか家賃なんて基礎消費です。
食べないと生きていけませんし、住むところがないのも
生きていくのが難しいですからね。

それからc(スモールシー)は限界消費性向です。
限界消費性向の『限界』とはある値が少し変わったときに
他のものがどれくらい変わるかの割合のことです。

で、限界消費性向とは所得が1単位増えたときに
消費がどれくらい増えるかの割合のことです。

式で表すと
限界消費性向


となります。

⊿Yをデルタワイと読みます。
⊿は少しという意味です。
なので⊿Yは所得が少し増えたという意味になります。

たとえば、1万円お給料が増えたら
物を買ったりしてお金を消費しますね。

ただ、おそらく1万円給料が増えても1万円全部
使わないと思います。
貯金したり、財布に残しておくと思うんです。

で、所得が増えたらどれくらいの割合で消費するのかの割合が
限界消費性向(⊿C/⊿Y)
となります。

たとえば所得が10万円増えたときに7万円消費し
3万円貯金したとしますね。

すると限界消費性向は7÷10=0.7、

この0.7を限界消費性向といいます。

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ケインズ型消費関数:平均消費性向

先ほどは限界消費性向について解説しましたが
平均消費性向というものもあります。

限界と平均というのは違います。
平均というのは日本人の平均身長といった感じで
全体の身長の合計を計算に入れた人数で割って算出します。

なので平均消費性向とは所得全体のうち、
どれだけ消費に向けたかの割合のこと
です。

もちろん平均消費性向と限界消費性向は名前が違いますし
性質も違います。

こちらのグラフをご覧ください。

限界消費性向

C=200+0.5Yのグラフです。
200が基礎消費です。

で、傾きが0.5ですから
1所得が増えたらしたら0.5消費が増えます。

なので、100所得が増えたら50消費が増えます。
200所得が増えたら100消費が増えます。
で、100÷200=0.5なので傾きそのものです。

この0.5という数字はどうやってもそうなります。
100いったら50増えますし、1000いったら500増えます。

限界消費性向

これが限界消費性向です。

それから平均消費性向なら・・・

平均消費性向

上記のようになります。

平均消費性向というのは所得全体のうちどれだけの割合で
消費にまわっているかでした。

なのでたてばY(国民所得)が100のところまで
なら、100全体のうち、どれだけ消費にまわっているかが
平均消費性向なので、、、

(200+0.5×100)÷100=2.5
この2.5が平均消費性向となります。

つまり、Yが100まで、
Cが250までのグラフ(ピンク色)の直線の傾きが
平均消費性向となります。

これだけだと分かりにくいかもしれませんので
Yが200までのところでみていくと、

平均消費性向は(200+0.5×200)÷200=1.5

黄緑色の直線の傾きである1.5が平均消費性向となります。

こんな感じで国民所得Yの数字が大きくなるほど
平均消費性向は小さくなっていくことがわかると思います。

また、限界消費性向と全く違うことも
わかっていただけたと思います。

以上でケインズ型消費関数についての解説を終わります。