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中小企業診断士1次試験の経済学で
たまに『投資の加速度原理』について出題されます。
たとえば中小企業診断士1次試験経済学平成22年度第4問でこんな問題が出題されました。
平成22年度第4問
c 投資の加速度原理では、生産拡大の速度が大きくなるほど、
投資も拡大すると考える。
上記は正しい肢でしょうか、それとも間違っているでしょうか?
正解を理解するためにこの記事では
投資の加速度原理とはどういうことかについて解説します。
投資の加速度原理とはどういう意味?
投資の加速度原理とは投資というのは
予想される国民所得の増加量(⊿Y)に比例するという考え方のことです。
ケインズ派の理論です。
加速度原理は資本係数は一定であると仮定します。
資本係数は
です。
・国民所得をY
・資本をK
とします。
つまり、V=K÷Y=一定と考えるのが加速度原理です。
たとえば
K=2000でY=200なら、v=2000÷200=10です。
どういう意味か?というと
2000台の機械で200の国民所得Yを生産したので
平均すると国民所得Yを1単位生産するのに10台の機械が必要だということです。
次にv=K÷Yを変形します
となります。
投資の加速度原理ではv=一定です。
このK=vYをの式を変化量だけとってみましょう。
すると
⊿K=v⊿Yとなります。
⊿Kは資本の変化量です。
資本の変化量は何台機械が増えたか?だから⊿K=I(投資)と一緒ってことです。
経済学の投資は機械などを買うことですから。
したがって投資I=⊿K=v⊿Yとなりますから、
投資量は国民所得がどれだけ増えたかに比例するわけです。
⊿Yは国民所得がどれだけ増えたか?という意味ですからね。
ということで中小企業診断士の過去問に戻りましょう。
平成22年度第4問
c 投資の加速度原理では、生産拡大の速度が大きくなるほど、
投資も拡大すると考える。
生産拡大の速度というのは⊿Yのことです。
どれだけ国民所得が増えたか?という速度の問題ですから。
ということは
投資I=v⊿Yの式そのままをcの肢では言っているので正解の肢になりますね。
以上で投資の加速度原理についての解説を終わります。