前回の記事ではハーズバーグさんが提唱した
動機付け衛生理論(二要因論)とはどんな理論なのか、
解説しました。
⇒ハーズバーグの動機づけ衛生理論(二要因論)とは何か?わかりやすく解説
今回の記事ではブルームの期待理論とはどういう理論なのか、
解説したいと思います。
ブルームの期待理論とは?
ブルームさんが提唱した期待理論では
打算的で合理的な人間を仮定して
そうした人間の仕事への動機づけというものを式で表しました。
具体的な式としては
期待と誘意性の積(かけ算)となります。
どうやったらモチベーションを高めることができるのか?
ブルームは人間が仕事をする上での動機付け(モチベーション)は
以下のような流れで考えればよいだろうと考えました。
まず行為(仕事そのもの)を期待をすることから始まります。
期待というのはある成果が得られると思っている主観的確率のことで
これくらいの確率で成功するだろうということです。
これにより1次の結果(成果)が生まれ、
手段性により2次の結果(業績から得られる報酬)が生まれます。
手段性とは1次の結果と2次の結果の関連性に関する信念のことで
-1から1の間で表します。
あと、二次の結果のところに書いてある誘意性とは
行為の目標が達成されたときにもたらされるであろう効用のことです。
ここまで解説しても「???」と
チンプンカンプンでしょう。
なので、もっとかみ砕いてわかりやすく解説しますね。
ブルームの期待理論についてわかりやすく解説
仕事にどれだけやりがいを感じるか、
どれだけモチベーションを感じるか?ですが、
これが動機づけの強さです。
動機づけの強さは
・誘意性
・期待
・手段性
の3つの関数でできると
ブルームさんは考えました。
定義としては
・誘意性・・・仕事の結果によって得られる報酬という魅力
・期待・・・仕事が成功すると信じる気持ち
・手段性・・・二次の結果が一次の結果に関連すると信じる気持ち
のことです。
たとえばプロサッカー選手がいたとしましょう。
プロサッカー選手にとって報酬(お金)は魅力的でしょう。
これを誘意性が強いと表現します。
次に期待ですが、
「私は90%の確率で得点王になるはずだ」とか
「絶対、この仕事は成功するはずだ」などと
主観的な確率で考えたりするのですが、
これが期待が大きいって考えます。
さらに手段性ですが。
二次の結果が報酬で一次の結果が業績です。
なので、報酬が業績に関連すると信じる気持ちを手段性といいます。
ですから報酬を引きあげるためには
まず、一次的な結果として業績を上げないといけないと考えます。
これが手段性が強いといいます。
で、これら3つ(誘意性、期待、手段性)が強い、大きいほど
やる気がわいてくると考えます。
報酬を上げるためにはまずは結果を残さないといけないと
信じないと仕事にやる気が出ません。
なので、これら3つ(誘意性、期待、手段性)が大きいということが
仕事に対するモチベーションを上げていくと考えるんです。
ブルームの期待理論まとめ
ブルームさんの期待理論は期待×誘意性理論ともいいます。
期待(私は絶対に得点王になるんだと信じる気持ち)と
誘意性(お金などの報酬)の掛け算です。
あとはこれに手段性という3つ目の要素が入ってくるのですが、
基本的には期待と誘意性の掛け算で成り立つ理論です。
次回はブルームさんと真逆の考え方をする
デシの内発的動機付け理論について解説します。
⇒デシの内発的動機付け理論とは?わかりやすく解説