前回の記事ではマズローの欲求階層説とは何か?
解説しました。
人間の心理をわかりやすくとらえた説でもありますが、
その反面、欠点もある説でしたね。
⇒マズローの欲求階層説とは何か?わかりやすく解説
今回の記事では
アルダファーのERG理論について解説していきたいと思います。
アルダファーのERG理論とは?
ERG理論のERGは
・ExistenceのEで生存
・RelatednessのRで関係
・GrowthのGで成長
の略からきています。
ERG理論というのは前回解説したマズローの欲求階層説の
ピラミッドの図を改良した理論です。
⇒マズローの欲求階層説とは何か?わかりやすく解説
マズローの欲求階層説のピラミッドはこちらでしたね。
アルダファーという人は人間の欲求は3つのステージで
考えています。
低次から順番にEの生存(生存に必要なものを求める欲求)、
次にRの関係(人間関係の維持と発展にかかわる欲求)、
最後にGの成長(自分の夢を実現させる)
というステージに分かれるとアルダファーさんは考えました。
前回の記事で解説したマズローの欲求階層説だと
一番低い欲求から順番に上がると考えました。
ところが、アルダファーのERG理論は違います。
マズローの欲求階層説と決定的に違うのは
ERG理論は低次元の欲求が満たされなくても、
より高次元の欲求が出てきてしまうことがあるって考える点です。
たとえば食欲とか睡眠欲が満たされてない人たちが
自分の夢を持ちたいと考えることは不自然なことではないと
アルダファーさんは考えました。
ですから
低次元の欲求が満たされなくても
より高次元の欲求が自分の気持ちの中に芽生えてきてしまうというのは
当然、あり得る話なんだってことです。
またE、R、Gという3つの欲求が同時に存在することもあると
アルダファーさんは考えました。
たとえば、Eである生存に必要な食欲とか睡眠欲という欲求と
Gである自分の夢を実現させたいという成長の欲求が
同時に自分の気持ちの中に存在することはあり得る話だと
アルダファーさんは考えました。
さらに高次元の欲求が満たされないと
低次元の欲求に戻ることもあるとアルダファーさんは考えました。
たとえば、Gの成長欲求が満たされない(夢に破れた)と
Rの人間関係の欲求(仲良くしたい)に戻ることがあるってわけです。
これがアルダファーのERG理論です。
以上で解説を終わります。