前回は企業集中の一つ、カルテルについて解説しました。
⇒カルテルとは?わかりやすく解説
があるんでしたね。
今回の記事ではトラスト(企業合同)について
解説したいと思います。
トラスト(企業合同)とはわかりやすく説明します
トラストも前回解説したカルテルと同じで同業種内での話になります。
⇒カルテルとは?わかりやすく解説
トラストは企業合同ということもあります。
これは水平型のM&Aです。
水平型というのはもともと同業他社だった企業が合併買収するケースです。
たとえばA建設会社とB建設会社が合併してC建設会社になるケースです。
ただこれだけではトラスト(企業合同)とはいいません。
水平型M&Aによって
独占的な市場支配の状態になったらトラストとなります。
たとえばA建設会社とB建設会社が水平型M&Aで
C建設会社を作ったわけですが。
C建設会社だけで日本の建設会社の9割を握っているわけでないなら
トラストとはいいません。
建設会社って大手なんてたくさんありますからね。
特に19世紀末から20世紀初頭のアメリカで
発展した形態です。
アメリカではシャーマン法といった反トラスト法が成立して
下火になっていきました。
これが一番有名な歴史上のケースというのは
スタンダードオイルとUSスティールという会社です。
まずスタンダードオイルという会社は
ロックフェラーを作った創業者のジョンロックフェラー1世が
19世紀半ばに作った石油会社です。
ジョンロックフェラー1世はもともと貧乏な生まれだったんですが
独学で勉強して、ペンシルバニアの小さな石油会社から始めて
スタンダードオイルは同業他社の石油会社を買収して
19世紀末くらいの時点でアメリカの石油関連の90%を1社で
やっている状態になったんです。
これが独占的市場支配という状態でトラストです。
それから
USスティールという会社はアメリカの鉄鋼王と言われたカーネギーさんが作った会社です。
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カーネギーさんの話は思考は現実化するという書籍で登場しているので
興味のある方はご覧ください。
この会社も19世紀末くらいの時点で
アメリカの鉄鋼生産のだいたい3分の2くらいを1社でやっていました。
トラストって問題が大きいんです。
たとえばスタンダードオイルは石油のシェアの9割を握っているってことは
スタンダードオイルと敵対したらガソリンが手に入らないということになってしまいます。
そんなこともあってアメリカでは反トラスト法が作られたんです。
ちなみに諸説ありますが人類の歴史上
一番金持ちになった人ってジョンロックフェラー1世と言われています。
現在の世界一の資産家は
Amazonのジェフ・ベゾスさんです。
日本円で約14兆円の資産を持っているそうです。
これに対してジョンロックフェラー1世はどうだったのでしょう?
今と昔で貨幣価値が違うので単純に比較するのは難しいのですが、
現在の価値に換算すると最低でも20兆円から40兆円だと言われています。
ジェフベゾスさんの約2倍の資産を持っていたってことですね。
以上でトラストについての解説を終わります。
続いてコンツェルンについて解説します。
⇒コンツェルンとは?わかりやすく解説