1次試験

生産者余剰がマイナスになるケースとは?

生産者余剰 マイナスになる




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

以前の記事で生産者余剰とは何か?解説したことがあります。
生産者余剰とは?グラフを使ってわかりやすく解説

で、生産者余剰をテーマにツイッターを見ていると
こんなツイートをみかけます。

「生産者余剰がマイナスになるケースがあるの?」
と気になっている方が多い印象です。

こちらの方も生産者余剰がマイナスになるケースがあるのかどうか
気になっているようですね。

そこで今回の記事では『生産者余剰がマイナスになるケース』があるのか、
あるとしたら、それはどんなケースなのか、グラフを使いながら
わかりやすく解説していきたいと思います。

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生産者余剰がマイナスになるケースってあるの?

前回の記事では過少生産(台風などでミカンの生産量が激減したケース)を例に死荷重とは何か?解説しました。
死荷重とは?【経済学用語】わかりやすく解説

今回は過剰生産(作りすぎ)を例にして解説していきます。

この記事を書いているのは2022年1月下旬です。
仮に2021年度、ミカンが豊作だったとしましょう。
たくさんミカンを収穫できたとします。
このとき価格はいくらになるでしょう?

グラフをご覧ください。

過剰生産

豊作でない普段の生産量はQ1で価格はP1だったとしましょう。
豊作だった2021年の生産量はQ2と過剰生産状態になり、
結果として価格はP1からP2まで落ちました。
この生産量Q2、価格P2が過剰生産の場合のマーケットになります。

実はこの過剰生産のケースだと生産者余剰がマイナスになる可能性があるのです。

もしグラフの見方が分からないという場合にはこちらの記事を先にご覧ください。
総余剰グラフを利用した求め方をわかりやすく解説

では話を進めていきますね。

過剰生産のときの余剰はどうなるのでしょう?

総収入(売上)

上記グラフだと三角形αとβが消費者余剰となります。
では生産者余剰はどうなってるでしょう?
ちょっと難しいですが、生産者なので売上(総収入)は大事ですね。
売上は価格×生産量なので、P2×Q2となります。
これもグラフでご確認ください。

限界費用

この売上から水色の線で囲っている限界費用を引きます。
供給曲線=限界費用ですからね。よろしいですか?
もしわからないという場合にはこちらの記事をご覧ください。
供給曲線と限界費用曲線の関係についてグラフを使ってわかりやすく解説

するとどこが残るでしょう?
上記グラフだとδ(デルタ)部分が残りますね。
逆にβ(ベータ)とγ(ガンマ)部分が『マイナス』で残ってしまいますね

限界費用

くどいようですが、
生産者余剰は売上(P2×Q2)から限界費用(供給曲線下)を引いた部分になるので、式で示すと、

生産者余剰=δー(β+γ)

となりますね。

ということは生産者余剰というのはδ部分はプラスで残りますが、
βとγはマイナスで残ってしまいます。
なので、δ部分がβとγを合わせたものよりも小さい場合には
生産者余剰がマイナスになってしまいます。

生産者余剰がマイナス

ここまでまとめると、、、

消費者余剰=α+β
生産者余剰=δー(β+γ)

ということです。

で、

総余剰=消費者余剰(α+β)+生産者余剰{δー(β+γ)}

なので、

総余剰=α+β+δー(β+γ)
   =α+δ-γ

となりますね。

このマイナスγの部分が死荷重となります。

ですから、グラフで示しますと、

死荷重

γの面積が死荷重となります。
死荷重とは?【経済学用語】わかりやすく解説

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生産者余剰がマイナスになるケース

限界費用

まとめますと、過剰生産のケース(ミカンが豊作だったケース)だと
生産者余剰はP2×Q2の売上から供給S(限界費用)を引き算したものになります。

なので、δ部分は残りますが、βとγがマイナスに残ってしまうので
生産者余剰全体でみたらマイナスになるケースがあるということです。
どんな場合かというと、δよりもβとγの合計より小さいケースです。

今回のケースが過剰生産(作りすぎ)のケースです。
こういうケースは生産効率が悪いケースにも該当します。

結果、γ部分が死荷重となります。
死荷重というのは余剰がなくなっているということです。
資源配分上の非効率が発生しているという言い方を死荷重の場合、することがあります。

だから過少生産であっても過剰生産であっても死荷重が出てしまうのです。
死荷重とは?【経済学用語】わかりやすく解説

総余剰 求め方 グラフ

一番良いケース(資源配分上)は供給曲線Sと需要曲線Dの交点で生産量(取引量)Qが決まるケースです。
このケースだと死荷重はでません。
このケースについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
総余剰グラフを利用した求め方をわかりやすく解説

でも過剰生産や過少生産だと死荷重が出ますし、
最悪、生産者余剰がマイナスになるケースもあるということでした。

以上で解説を終わります。