参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
前回の記事でコースの定理について解説しました。
⇒コースの定理とは何か例を挙げてわかりやすく解説
コースの定理通りいけば
外部不経済も自然と解決します。
⇒外部不経済の余剰分析についてわかりやすく解説
⇒外部不経済と外部経済とは?例を挙げてわかりやすく解説
でも、そんなに簡単にうまくいきません。
そんな場合には政府が介入することになります。
で、政府が介入する一つの手段としてピグー税というものがあります。
この記事ではピグー税とは何か、
グラフを使って解説していきたいと思います。
【グラフを使って解説】ピグー税とは?
ピグー税とは外部不経済を解消するために政府が課す税金のことです。
ピグー税のグラフを理解するためには
外部不経済の余剰分析は必須知識になります。
知識があいまいになっている方は
先にこちらをご覧ください。
⇒外部不経済の余剰分析についてわかりやすく解説
ではピグー税のグラフを見ていく前に
外部不経済の余剰分析を簡単に見ていきましょう。
これを見てよくわからない方は
⇒外部不経済の余剰分析についてわかりやすく解説
をご覧ください。
私的限界費用曲線と需要曲線の交点より
生産量(数量)がQ1に決まったとすると、
と総余剰はa+b-eとなりますね。
この-eが死荷重です。
この死荷重分だけ、生産している会社以外の私たちは
不利益を被っています。
なので政府は死荷重が発生しないように
生産者に費用を負担してもらおうと考えるわけです。
これがピグー税の考え方です。
つまり、
上記グラフのオレンジの個所分だけ
政府は生産者に税金を課せばよいわけです。
すると生産者にとっての限界費用曲線が
私的限界費用曲線から社会的限界費用曲線へと
上シフトします。
その結果、生産量がQ1からQ2に減少します。
そして総余剰はa+bとなります。
ピグー税が課される前はa+b-eでした。
ピグー税によって-e(死荷重)が解消され
総余剰が増えたわけですね。
これでパレート最適な状態になったわけです。
⇒【分かりやすく解説】パレート最適とは?
なぜこのようになるのでしょう?
確かにピグー税を導入しても外部不経済は発生します。
でも、ピグー税という税金を政府をもらっています。
この税金は政府余剰となり、外部不経済と相殺される結果、
死荷重が解消されるんですね。
以上でピグー税に関する解説を終わります。