参考文献・URL
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⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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前回の記事で貨幣を保有する動機について解説しました。
⇒貨幣保有動機3つを詳しく解説
今回は貨幣需要について解説します。
貨幣需要は
1.取引需要
2.資産需要
の2つにわけることができます。
貨幣需要3つの動機とは?
貨幣需要は
1.取引需要
2.資産需要
の2つに分かれますが、
動機でみると3つに分かれます。
まず取引需要からみていきましょう。
取引需要は前回の記事で学習した
・取引動機
・予備的動機
の2つの動機を合わせたものをいいます。
⇒貨幣保有動機3つを詳しく解説
予備的動機には取引という言葉が入っていませんが
将来の取引のために貨幣を保有しておくわけですから
広い意味での取引需要に入ってきます。
こちらのグラフをご覧ください。
X軸はY(国民所得)、Y軸はL1(取引需要)を表しています。
ここでは簡単な復習になりますが
取引動機と予備的動機はお金持ちであればあるほど
動機が強くなります。
なので、国民所得Yが大きくなればなるほど
L1(取引需要)は大きくなります。
そのため右上がりのグラフになりますね。
つまり、1番目に国民所得が増えることで
2番目として取引需要が増えるというわけです。
国民所得が原因となって結果として取引需要が増えたり減ったりします。
貨幣需要3つ目:投機的動機とは?
ここまで取引需要のお話をしてきました。
次に資産需要のお話をします。
前回の記事で解説した3つの動機の残り
投機的動機と資産需要は関係しています。
⇒貨幣保有動機3つを詳しく解説
では、資産需要(投機的動機)のグラフをご覧ください。
上記グラフで水平の部分を流動性のわなといいます。
で、資産需要の場合、利子率(r)が減少すると、結果として
資産需要(L2)が増加します。
なぜ資産需要の(投機的動機)の場合
上記のようなグラフになるのでしょう。
これも前回解説しました投機的動機の場合、
時期によってお金を保有しておくか、
債券に投資するか変わってきますね。
⇒⇒貨幣保有動機3つを詳しく解説
では債券って何でしょう?
債券とは国であったり会社が直接、投資家から資金を調達するために
発行する有価証券のことです。
国だと国債、会社だと社債です。
またこういう方法を直接金融というんでしたね。
⇒間接金融と直接金融の違いを具体例を挙げて解説
債券について具体例を挙げて解説しますね。
元本200円で年利10%の債券(社債)があったとします。
意味としては毎年200円の10%、20円もらえるということです。
元本は価格ですが、元本は高くなったり安くなったりします。
たとえば債券を発行して1年後、市場の利子率が5%だったとします。
市場の利子率というのは銀行にお金を預けたときの利息という意味です。
なので、銀行に200円預けたら1年後に10円もらえるってことです。
となると、債券は年利10%なので、銀行に預けるより
債券の方が得ですね。
だからみんな債券をほしがるため、値段が上がります。
この値段のことを債券価格といって
元本のことではありません。
つまり元本は200円のままですが
この200円の債券を購入する価格が上がるんです。
もしかしたら債券価格が210円に上がったりします。
値段が上がると、債券を購入する意欲が落ちます。
すると、債券を売ってお金に変えようとする人が増えます。
債券をお金にかえて保有するわけですから
現金を保有する人が増えるわけですね。
その結果、資産需要は増えることになりますね。
つまり利子率が下がると投機的動機の資産需要が増えるわけです。
もう一度、こちらのグラフをご覧ください。
今度は逆に市場利子率が15%になったらどうでしょう?
銀行にお金を預けておいた方が得ですね。
債券を購入するメリットがありません。
すると、債券の価格は下がります。
(元本は変わりません)
価格を下げないと売れないからです。
債券価格が下がれば下がるほど今度は
安いから買おうとする人が増えてきます。
その結果、債券投資する人が増えてきます。
で、上記グラフで水平部分がありますね。
ここを『流動性のわな』といいます。
債券価格がどんどん上がり、これ以上上がらない状態まできたとします。
すると投資家は「これ以上は利子率は下がらないだろうな」
と思い、みんな債券を売ってしまいます。
結果、資産需要が無限に高まってしまうんです。
これを流動性のわなといいます。
グラフでは水平になります。
以上で解説を終わります。