1次試験

企業価値とは?3つの定義それぞれ解説




この記事のタイトルは『企業価値とは?3つの定義それぞれ解説』です。
でも、残念なお話があります。

企業価値に明確な定義はありません。
これはファイナンスの意味からきています。

中小企業診断士1次試験の財務・会計を勉強しているあなたなら
分かると思います。

アカウンティングとファイナンスという用語の定義を
学習初期に学んだと思います。

アカウンティングの対象は過去から現在に向かってのものですが
ファイナンスの対象は現在から将来に向かってのものでしたね。

誰も将来のことを正確には予言できません。
なので、できる限り、正確になるような形で計算できないか?と
ファイナンスという分野ができてきたわけです。

もちろん企業価値もファイナンスに属しています。
企業価値は確実に将来がわかるような理論ではありません。

そんなこともあって、企業価値の定義もいろいろあります。
たとえば、広義の企業価値と狭義の企業価値に分かれます。
さらに狭義の企業価値は2つに分かれます。

なので、分類の仕方によって企業価値には3つの定義が存在するんですね。

この記事では企業価値とはどういうことなのか?
3つの定義をそれぞれわかりやすく解説していきます。

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企業価値とは?

まず大枠の中で企業価値とは何か?考えてみると
『企業価値とは将来生み出すお金の流れや利益を生み出す元』のことです。

あとで解説する企業価値の3つの定義についても
この大枠の定義が関係しています。

企業価値とは

上記図を見ながら解説していきますね。

たとえば、ドッグフードを製造販売している会社があったとしますね。

この会社は何でやっているか?というと、利益を出して
従業員や社長の給料にしたり、株主に配当したり、
もっと犬のためになるドッグフードを開発するためですね。

当たり前ですが、どんな会社でもやるからにはずっと仕事をしていきたいです。

上記図のように将来(未来)、たとえば1年後、2年後に利益を生み出す元は
現在持っている資産ですね。

今持っている資産を使って将来の利益を生み出していくわけです。
企業価値とは

ということは、将来予測しているキャッシュフローを現在の価値に割引いていくと
企業価値と計算することができますね。

こういう考え方が企業価値ということですね。

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企業価値とは?3つの意味(定義)について解説

ここまで企業価値とはどういうことなのか
解説してきました。

さらに企業価値には広義の企業価値と狭義の企業価値の2つに分かれます。
また狭義の企業価値は2つに分かれます。

なので企業価値は3つに分かれます。

広義の企業価値とは?

広い意味での企業価値は、お金として認識できないものも含めて
企業価値だと考えます。

たとえば、ドッグフードを製造している会社だと、
犬の栄養学に詳しい獣医さんがたくさん働いている会社と
犬の栄養学を全く知らない人しか働いていない会社だったら・・・

当然、犬の栄養学に詳しい獣医さんがたくさん働いている会社の方が
企業価値としては高そうですね。

ただ、こういった情報は貸借対照表や損益計算書を見てもわかりません。
掲載されてませんからね。

でも、こういった犬の栄養学に詳しい獣医さんのことまで
企業価値としてとらえるのが広義の企業価値ということです。

狭義の企業価値

広義の企業価値はお金で評価できないものを含めていましたね。
狭義の企業価値は逆にお金だけで評価できるものをいいます。

で、さらに狭義の企業価値は2つあるんですね。
かなりややこしい話になってきましたね。

1.純資産の時価総額による

企業価値とは

上記図で純資産の部分だけを企業価値と考える考え方があります。

2.総資本の時価総額をすべて足したもの

企業価値とは

上記図で負債と純資産を合わせて企業価値としてとらえます。

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なぜ狭義の企業価値は2つあるの?

どうして、狭義の企業価値は2つに分かれるのでしょう?

たとえば、あなたはドッグフードを販売する会社の社長だとします。
そして今後のことを考えてドッグフードを製造する会社も立ち上げたいと考えました。

ただ、一からドッグフードを製造する会社を作るのは難しいです。
ドッグフードを製造するノウハウがないからです。

そこでドッグフードを製造する会社を買収することにしたとします。
で、あなたなら先ほど解説した狭義の企業価値2つのうち
どちらにしたがって買収するかどうかの判断をしますか?

企業価値とは

私だったら、狭義の企業価値2つめの負債を企業価値に含めるのは嫌ですね(苦笑)。
負債ってザックリ言ったら借金(借入金)のことですからね。

会社を買収したら、当然のことながら借入金も
引き継ぐことになります。
そう考えると,負債が多い会社ほど企業価値が高い会社って
違和感を感じませんか?

なので、純資産の部分だけで企業価値を考える方が
一般的ということになります。

ただ、負債を含む企業価値の考え方も間違ってません。
企業価値とは

なぜなら、上記図で、負債が大きくなればなるほど
借方の資産も大きくなりますから。

そしてその資産を使って仕事をして利益を生み出しているわけです。
なので、負債が大きいほど企業価値は大きいという考え方もできます。

こういった理由から狭義の企業価値は2つに分かれているわけですね。