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1次試験

IS曲線のシフト要因まとめ




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

ここまでIS曲線ってどうやってできているのか
導出方法について解説してきました。
IS曲線とは?導出の仕方についてもわかりやすく解説

IS曲線は右下がりが原則ですが
垂直になるケースもあるんでしたね。
どういったケースでIS曲線が垂直になるのかについては
こちらの記事で解説しています。
なぜIS曲線が垂直になってしまうの?

で、ここからが本題です。
今回はIS曲線をシフトさせる要因についてまとめてみました。

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IS曲線がシフトする要因について解説する前に

IS曲線がシフトする要因について理解するために
まずはIS曲線の公式について知っておくことが重要です。

IS曲線は

IS曲線の公式


です。

上記IS曲線の式で左側のピンク囲みは傾きで
右側のピンク囲みは切片です。

切片と傾きがわかれば、どういった要因で
IS曲線がどのようにシフトするのかわかりますから。

で、上記IS曲線の式をグラフ上で表すと・・・

IS曲線

となります。
傾きは数字が大きくなればなるほど
横軸に1進んだ時に縦軸に進む値が大きくなるので
傾斜が急になります。

逆に数字が小さくなればなるほど横軸に1進んだ時に
縦軸に進む値が小さくなるので傾斜が緩やかになります。

それからIS曲線の傾きはマイナスなので、
横軸に1進んだら、縦軸には下向きに移動します。

また、切片は横軸が0のときに縦軸のどの位置に
点が存在するか?を示しています。

IS曲線の切片は上記グラフの通りです。

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IS曲線の傾き変化要因

IS曲線

で、上記IS曲線のグラフで
投資の利子弾力性というのがありますね。

投資の利子弾力性というのは
投資が利子の変化に対してどれくらい伸び縮みするか、
要するにどれくらい動くかという意味です。

もし投資の利子弾力性が0だとIS曲線が垂直になります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
なぜIS曲線が垂直になってしまうの?

それから上記グラフで限界貯蓄性向というのがありますね。
で、限界貯蓄性向と投資の利子弾力性は
傾きに関係しているので
わけですね。

では傾きの分子にあたる限界貯蓄性向(1-c)が大きくなったり
小さくなったりしたらIS曲線はどのように変化するのでしょうか?

たとえば1/5(5分の1)と2/5(5分の2)だったら
どっちの方が大きな数字になりますか?

分子は大きい方が全体の数字が大きくなりますね。
なので2/5の方が1/5よりも大きいわけです。

なので分子である限界貯蓄性向(1-c)が大きくなると
全体が大きくなるので傾きは急
になりますね。

グラフでいうとこんな感じです。

IS曲線の傾き

逆に限界貯蓄性向の値が小さくなればなるほど
傾きが緩やかになります。

次に投資の利子弾力性は傾きの分母にあたります。
分母は大きい方が全体の値は小さくなり、
小さい方が全体の値は大きくなります。

1/5(5分の1)と1/10(10分の1)だったら
1/5の方が大きいですね。

ですから、分母にある投資の利子弾力性の値が
大きいと全体は小さくなるので傾きは緩やか
になります。

逆に投資の利子弾力性の値が小さくなると
全体は大きくなるので傾きは急になります。

あと、ちなみにですが限界消費性向は
限界貯蓄性向(1-c)のcの部分です。

ですから、限界消費性向(c)の値が大きいと
限界貯蓄性向(1-c)は小さくなるので
傾きは逆になりますね。

つまり限界消費性向が小さいと全体の値は大きくなり
傾きは急になります。

限界消費性向が大きいと全体の値は小さくなり
傾きは緩やかになるわけです。

以上をまとめてみますと
こちらのような表になります。

 

大きい 小さい
限界貯蓄性向 傾きが急になる 傾きが緩やかになる
投資の利子弾力性 傾きが緩やかになる 傾きは急になる
限界消費性向 傾きは緩やかになる 傾きは急になる

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IS曲線のシフト要因

今度はIS曲線のシフト要因についてみていきましょう。
結論としては政府支出(G)が増加すると右にシフトし
税金を安くする(減税)とIS曲線は右にシフトします。

IS曲線の公式

IS曲線がシフトする要因は
上記式の切片の部分が関係しています。

IS曲線

たとえば、政府支出(G、G0)が大きくなると・・・

IS曲線のシフト

切片全体の値が大きくなり、
切片は上にシフトします。

結果、上記グラフでいうと、
全体としては右にシフトすることになります。

それから税金(T,T0)を安くすると
切片でのT0はマイナスです。

マイナスにマイナスをかけるとプラスになり、
切片全体は大きくなるから
政府支出の増加と同じで右シフトすることになります。

で、政府支出を増加させたり、減税対策をすることを
財政政策
といいます。

逆に政府支出を減少させたり増税すると
反対の結果になるので左シフトします。

他にも切片の要素の一つであるI0(投資)を減らしたら
切片の値が小さくなるので左シフトし、
増やしたら右シフトします。

以上で解説を終わります。