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一般知識

暫定予算とは?わかりやすく解説




今回の記事では暫定予算について解説します。

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暫定予算とは?

暫定予算とは

いろんな事情により会計年度が開始される4月1日までに国会での議決ができなくて
本予算が成立しないことが確定した時に作られるつなぎの予算のことです。

そもそも暫定とは仮に決めるみたいな意味ですからね。
本予算ではないってことです。

つなぎ

野球のピッチャーで言ったら先発でなくつなぎのエースです。

ここで問題です。

国会において暫定予算は毎年組まれていると思いますか?

「そりゃ、毎年組まれてるんじゃないの?」
と思われた方、間違いです。

「じゃ、一度も組まれたことないの?」
と思った方もいるかもしれません。

実は近年では一度だけ暫定予算が組まれた事例がありました。

日本の国会では12月下旬辺りに政府が予算案を考えて
翌年1月から始まる通常国会でその予算案でよいかどうか審議が始まります。
そして国会で議決されて承認が得られたら本予算になります。

そして4月1日の新年度から決まった本予算で運用が開始されます。
でも、衆議院は与党の方が野党より議員数が多いけど、参議院は野党の方が議員数が多いみたいな
ねじれ国会だと、4月1日までに予算の承認が得られないケースもあるでしょう。

特に大臣のスキャンダルがあったりしたら、
そのスキャンダルの追及に野党は大忙しになりますからね。

たとえば1994年の細川連立政権のときに暫定予算が組まれた実例があります。
通常なら1月から始まる通常国会で予算の審議が始まるのですが、
1994年は3月4日に予算案が提出されました。
通常より2か月も遅い提出です。

そんなこともあって、予算が4月1日までに決まらず、
暫定予算が組まれました。
暫定予算はあくまで暫定(仮決め)の予算です。

なので実際に暫定予算が運用されたのは50日間だけでした。

最後に注意点ですが、暫定予算は国会の議決で成立します。
あと、暫定予算として計上される予算は必要最小限のものに限られます

本予算が成立したら暫定予算は失効します。

たとえば会計年度スタートである4月1日時点で予算が決まらないとわかったら、
3月下旬などに暫定予算を決めます。
4月1日までに国会での議決が得られないだろうと明らかになった時は
その前のタイミングで暫定予算を決めます。

でも暫定予算は必要最小限に限られます。
この暫定予算も国会の議決で決めます。

そして4月1日以降に本予算が決まったら、
以前に決めた暫定予算は本予算に吸収されます(取り込まれます)。
だから先ほど言った暫定予算が失効するというのは
本予算に吸収されてなくなるという意味です。

ということは本予算と暫定予算の2つの予算が同時に存在することはありません
暫定予算は本予算ができる前までの仮に決めた予算です。
なので、本予算ができたら、暫定予算は本予算に吸収されて存在しなくなります。

続いて暫定予算と似ているけど、ちょっと違う
補正予算について解説します。
補正予算とは何か?わかりやすく解説