前回の記事で補正予算とは何か?解説しました。
補正予算って単純に予算を増やすような感覚の予算ではないので
気になる方はご覧ください。
⇒補正予算とは?わかりやすく解説
今回の記事では継続費について解説します。
継続費とは?わかりやすく説明します
継続費とは工事、製造その他の事業で、
完成に数会計年度を要するものについて、
経費の総額および年割額を定め、あらかじめ国会の議決を経て
数会計年度にわたって支出するものをいいます。
継続費の定義だけだとわかりにくいと思います。
そこでわかりやすく継続費について説明していきますね。
『数会計年度を要する』とありますね。
たとえば防衛省だと潜水艦の建造費用なんかが継続費に該当します。
で、潜水艦を作るときにたとえば100億円かかるとしましょう。
潜水艦を1年間で全部作ることができるか?
というと無理でしょう。
潜水艦を1つだけ作れば終わりではないからです。
なので複数年度にまたがって潜水艦を作り続ける必要があります。
たとえば、5年かけて潜水艦を作るとしましょう。
で、合計100億円という金額は決まっていて
今年1年間(令和2年度)で20億円使う、翌年以降も毎年20億円使うとしましょう。
すると5年間で100億円使いきれますね。
こんな感じでそれぞれの年度でどれだけのお金を使うか?
あらかじめ定めるというのが年割額です。
それで複数年度にわたって支出をしていくという経費のことを
継続費といいます。
継続費は予算単年度主義の例外にあたりますね。
⇒予算単年度主義とは?例外についてもわかりやすく解説
トータルの100億円というのは令和2年度に
予算の議決を行っているわけです。
そのお金を複数年度にわたって使っているので
予算単年度主義に反しますね。
その代わり年割額があらかじめ定められているので
将来の支出が厳格に拘束されます。
翌年も20億円と決まっているなら、20億円しか使えません。
あと、継続費は年限が決まっています。
最長で5年まで継続費を使うことができます。
では5年間で終われない工事とか建設ってあるでしょうが
そんな場合はどうしているのでしょう?
その場合には区間ごとに区切って
それでそのために予算を作っていきます。
だから全部をまとめて5年で作るのではなくて
区間ごとに区切って継続費を作り、
トータルで数十年かけることができるわけですね。
以上で継続費についての解説を終わります。
次の記事では継続費とかなり似た債務負担行為について解説していきます。
⇒継続費と国庫債務負担行為の違いは?