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この記事では繰越明許費とはどういうものなのか、
わかりやすく解説していきたいと思います。
繰越明許費とは?
繰越明許費は会計年度独立の原則の例外として認められています。
会計年度独立の原則は「来年に持ち越すのは(ずれ込むのは)ダメですよ」という原則のことです。
会計年度独立の原則はこちらの記事で解説しています。
⇒過年度収入・過年度支出とは?わかりやすく解説
で、会計年度独立の原則の例外として繰越明許費があります。
国の活動は3月31日で一度終わりになります。
たとえば、2019年11月1日に公共事業の着工予定だったけど、騒音や悪臭などの問題が懸念されたため、
住民からの反対運動が勃発したとしましょう。
でも、住民説明会を開催するなどして、反対運動がやんだため、
2019年11月30日から着工することができるようになったとします。
この公共事業に10億円の予算を立てていたとします。
で、2020年3月31日で国の活動はいったん終わりになりますが、
公共事業の開始が1ケ月遅れたため、2020年3月31日で終わりませんでした。
つまり、10億円の予算を使い切れませんでした。
この10億円のうち、3億円は使い切れなかったため
来期に持ち越すことになったとしましょう。
するとこの使い切れなかったために来期に持ち越した3億円を繰越明許費といいます。
要するに来年(来期)に繰り越した予算を繰越明許費っていうわけですね。
かみ砕いた日本語にすると繰越明許費と許すという言葉が入っているから
来年(来期)に繰り越すのを許してくださいねっていうことです。
ただ、繰越明許費の国会の予算ですから
国会の議決を経る必要があります。
なので、先ほど繰り越した3億円も再度来年予算としてたてて
国会で議決を経なければいけません。
で、繰越明許費は会計年度独立の原則の例外と言われています。
会計年度独立の原則は1年1年区切らないといけないという原則のことです。
国の活動は学校の活動や中小企業の活動と同じで1年1年区切ります。
特に学校なんか4月1日スタートの3月31日終了なので国の活動と似ています。
ただ、繰越明許費に関して言うと使い切れなかったので年度を超えて翌期に使うことになります。
今回の例でいうところの10億円のうちの3億円は年度をまたいでお金を使うわけなので
会計年度独立の原則の例外になるわけですね。
続いてさい歳入歳出予算について解説します。
⇒歳入歳出予算とは?わかりやすく説明