今回の記事では世間とは何か、
最初に例を挙げてみます。
その次に世間とは何か?定義を説明し、
最終的には世間の理解を深める図を書いて説明していきますね。
最後まで読んでいただいたら世間とは何か腑に落ちると思います。
世間とは何か?簡単に説明します
私たちの行動を修正する役割をしているのが世間です。
もし家族の誰かがサングラスにリーゼントで外出しようとしたら
近所のおじいちゃん、おばあちゃんが「ちょっと待ちなさい!
そんな髪型で外出るの?世間体が悪いからやめなさい!」って
修正を求められるケースがあったりします。
他にも「世間体が悪いから早く結婚しなさい」みたいなことを
言われるケースだってあるでしょう。
「学校に行きなさい」「就職しないさい」「結婚しなさい」相手のフィルターを通し出た言葉に「恥ずかしい」や「世間体」がとかがチラついて嫌いだった。そんな天邪鬼な私を「そのままでよか」と肯定してくれた母に感謝。無言の父に大吟醸。引き取り手の妻に感謝。繋がってる皆さんの懐の広さに深謝。
— はれた (@HARETA7272) April 6, 2022
すると私たちが外出するなど、行動しようとすると
世間の目線、視線を気にして、自分がおじいちゃん、
おばあちゃんに説教されないような服装や髪型かどうか考えますよね。
そんな感じで行動の基準を提供するものを世間といったりします。
すると私たちの行動の基準を提供する集団のことを社会学では『準拠集団』といいます。
⇒マートンの準拠集団についてわかりやすく解説
世間とは簡単にいうと準拠集団のことである
準拠集団とは今自分がどういう状態なのか?判断するときに
参考にする(refer)相手の集団のことです。
だから世間という言葉はイコール準拠集団ということでもあります。
世間とは日常行動のよりどころであると同時に、
行動を外面から律する一種の準拠集団のことです。
世間の目に自分はどのように映っているのか、
そういう基準を提供する集団のことを準拠集団といいます。
私たちがある行動をとるときに、その行動をとっていいのか悪いのか
その判断を提供してくれる集団のことが準拠集団です。
さっき解説した
私たちの髪形や服装を注意してくるおじいちゃんやおばあちゃんは準拠集団といえますね。

たとえば道路にゴミが落ちていたとしましょう。
あなたが東京特別区というのは自分にとっての準拠集団と見立てた場合、
どういう行動をとることがあなたに要請されるでしょう?
(1)ゴミを別の場所に移動させるために蹴っ飛ばす
(2)ゴミを拾って近くにあるごみ箱に入れる
(3)見て見ぬふりをしてその場を過ぎ去る
どうでしょう?
(1)が正解でしょうか?
違いますね。
東京特別区が準拠集団なら正解は
(2)の『ゴミを拾って近くにあるごみ箱に入れる』となるでしょう。
東京特別区というのは特別区の住民に奉仕する立場の集団(=公務員)です。
東京特別区という公務員を準拠集団に見立てた場合は
『街の美化に努める』ということが要求されます。
当然、ゴミが落ちていればそのゴミを拾ってゴミ箱に入れるということが
東京都特別区の公務員には求められます。
それが準拠集団です。
何を準拠集団に見立てるかによってどういう行動をとらないといけないかは
違ってきます。
では世間についての理解を深めるために図解してみますね。
世間とは何か?簡単に図解してみますと

上の図をご覧ください。
私たち個人は真ん中にあります。
そして個人の近くで支えているのが身内や仲間内です。
たとえば自分にとっての家族は身内です。
その身内よりは外側にありながら
赤の他人よりは内側にあるのが世間と呼ばれる集団です。
世間は『何のだれそれ』と特定の固有名詞で呼ぶことはできません。
ですが、私たちの行動を規制する役割を果たしているのが世間というものです。
以上で解説を終わります。