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一般知識

人頭税・比例所得税・累進所得税とは?望ましいのはどれ?




今回記事では人頭税・比例所得税・累進所得税とは?
それぞれどういう税金なのか、まず解説します。

そのあと人頭税、比例所得税、累進所得税の中で
もっとも望ましい税金はどれなのか
特に中立性、公平性の観点からわかりやすく解説していきたいと思います。

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人頭税・比例所得税・累進所得税とは?

人頭税

まず人頭税(読み方:じんとうぜい)というのは人の頭を見て税を課すみたいな意味です。
なので、人頭税は定額税です。

人頭税

上記画像をご覧ください。
人頭税というのはたとえば左の人も10万円、2番目の人も10万円、3番目の人も10万円
といった感じで、みんな10万円ずつ税金を払うといった感じで
定額税(みんな同じ金額の税金を払うこと)です。

つまり人頭税=定額税です。

次に比例所得税というのは税率が1つしかないものをいいます。
たとえば税率が5%だとしたら、みんな5%です。

ここまでまとめると、人頭税は定『額』税なのでみんな10万円といった感じで定額です。
これに対して比例所得税は税『率』が1つなのでみんな5%なら5%ですから
払う金額は人それぞれです。

たとえば年収1000万円のAさんとと年収100万円のBさんがいたとしましょう。
人頭税だとAさんもBさんも10万円の税金を支払わないといけませんが
比例所得税(5%と仮定)だとAさんは50万円、Bさんは5万円税金を支払うことになります。

では累進所得税はどうでしょう?
累進所得税は日本の所得税です。
1,000円から1,949,000円までの人は5%で、
40,000,000円以上の人は45%となっています。

もちろん、所得に応じて5%より多い人もいれば45%より少ない人もいます。
5%から45%まで7段階に税率が所得に応じて分かれているのです。

こんな感じで所得の幅に応じて税率が違うことを累進所得税といいます。

で、上記3つの中で(人頭税、比例所得税、累進所得税)の中で
どれを所得税として選ぶのが望ましいか?という議論があります。

このときに2つのモノサシがあります。
中立性と公平性というモノサシです。

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中立性原則にたったらどれが望ましいか?

中立性原則

中立性の考え方に立ったとしたら
人頭税、比例所得税、累進所得税のどれが望ましいでしょう?

一番望ましいのは人頭税となります。
なぜなら人頭税は定額税なので働かない人も働かない人もみんな同じ税金。
労働時間に影響してこないわけですね。
だからもっとも中立だから望ましいと考えることができます。

たとえばスマホのパケット代を考えてみてください。
パケット代が定額料金だったらどうでしょう?
1カ月50GB使っても、5GBしか使わなくても
パケット代が同じなら、気にせずいくらでも
動画や音声を見たり聞いたりするでしょう。

だって使っても使わなくてもパケット代は定額でかかるわけですからね。
つまり定額=気にせず使うようになる
ってことです。

これと同じように考えるのが人頭税(定額税)です。
だから中立性の観点に立つと労働時間と税額が関係なくなる人頭税が望ましいわけです。

別の言い方をすると定額税が課されるから労働時間が増えたり減ったりしないということです。
人頭税があるから労働時間が増えるとか減るって話はありません。
これが中立だという話ですね。

よって、人頭税を導入すればみんな税額は同じだから
労働時間に影響を与えず、中立(影響がない)だということです。

これに対して累進所得税はダウンタウンの松本人志さんみたいな
高額所得者はたくさん税金を納めないといけません。
つらいですね。

累進所得税にすると労働意欲が下がってしまいます。
結果、労働時間が減ってしまいます。
つまり累進所得税だと労働時間に影響が出てしまうんですね。

ですが、イギリスのサッチャーさんが以前、人頭税を導入して
失敗したという過去があります。
だから人頭税は本当の意味での望ましいものではありません。

これは公平性で考えるとわかりやすいでしょう。

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公平性にたったらどれが望ましいか?

人頭税は公平だと思いますか?
公平性というのは別名垂直的公平といったりします。

垂直的公平というのは所得の格差を是正するという考え方です。
所得格差を是正するなら累進所得税の方がよいでしょう。
高額所得者からいっぱい税金をとって
低額所得者の税金を低くすることで
格差が縮まりやすいでしょう。

逆に人頭税は高額所得者も低額所得者も税額が同じなので
格差が縮まりません。
しかも低額所得者からすると「アンフェア(衡平じゃない)だろ!」って反発が来るでしょう。
垂直的公平の観点からすると累進所得税がもっとも望ましい形になります。

まとめますと

所得税は

・人頭税
・比例所得税
・累進所得税

の3つがあります。

で、どれがいいか?順位をつけるとすると、
中立性と公平性の2つの見方があって
中立性で見ると人頭税が望ましいです。

でも逆に公平性の観点からすると累進所得税が望ましいです。
だから中立性を優先するか、公平性を優先するかで順位が逆になってしまいます。

こういう関係をトレードオフといいます。

日本を含めた多くの国は公平性を優先するので累進所得税を
採用
しています。

どうしても両方のいいとこどりはできないので
仕方がないことです。

続いて所得税と税収の関係を示すラッファー曲線(ラッファーカーブ)について解説します。
ラッファー曲線とは?わかりやすく解説