エスノメソドロジーとはどういうことなのでしょうか?
具体例を挙げてわかりやすく解説していきます。
まずエスノメソドロジーはハロルドガーフィンケルさんが主張したものです。
この人は大学院はハーバード大学です。
パーソンズさんが師匠です。
⇒パーソンズの行為システムとは?わかりやすく解説
ガーフィンケルのエスノメソドロジーとは?
ガーフィンケルさんはエスノメソドロジーを主張しました。
エスノメソドロジーは『エスノ』『メソド』『ロジー』と分けて考えましょう。
で、『エスノ』=『人々の』、
『メソド』は『メソッド』で『方法』、
『ロジー』は『ロジック』で『学』
となります。
ですので、エスノメソドロジーとは人々が日常生活の中で
どのように当たり前を作り出しているのか?
その当たり前を作り出している方法を研究しようということです。
エスノメソドロジーの具体例
たとえば、あなたは弾き語りライブでギターを持って歌っているとしましょう。
お客さん同士が談笑しています。
おそらくあなたは無視するでしょう。
どうせ、いつかは会話をやめるでしょうから。
ここで、あなたがギターと歌を止めて
「お客さん、ちょっと黙ってもらっていいっすか?」
みたいな感じで注意したら、二度と来てくれなくなるかもしれません。
あるいはあなたのイメージが悪くなるでしょう。
お客さんからしてみたら、「感じ悪い」って思う可能性がありますからね。
さすがにコンサート開始から終了間際まで
お客さん同士が談笑して自分の歌を聞いてくれなかったら
「ちょっといい加減にしてもらっていいですか!」
っていうかもしれませんけどね。
でも、さすがにそこまでひどいお客さんもいないでしょうから。
こんな感じでちょっとイレギュラーなことが起きても
無視して当たり前のように普通に歌を歌うでしょう。
逆にあなたがお客さんの立場だったとして。
歌っている人が途中で歌うのをやめたとしましょう。
もし5秒程度だったら「もしかして余韻を残そうとしているのかな?」
という感じで「なに歌うのやめているの?」なんて言わないはずです。
でも、これが1分くらい歌うのも話すのもやめたら
「ちょっと大丈夫?」みたいに思ったり、直接言ったりするでしょう。
こんな感じでちょっと普段と違うような現象が起きても
「よくあることだろう」とスルーして
当たり前を維持しようとするわけです。
これがエスノメソドロジーの具体例です。
さらにガーフィンケルさんは違背実験をします。
違背実験についてはこちらで解説しています。
⇒違背実験とは?例を挙げてわかりやすく解説