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一般知識

公債管理政策とは?わかりやすく解説




これから公債を発行するときに気をつけないといけないことって何があるのでしょう?
国の借金っていくらくらいあると思います?
いきなり質問ばかりで申し訳ありません。

まず財務省によると国の借金は2020年4月1日時点で1114兆円とのことです。
これは日本の人口で考えると1人当たり901万円の借金を背負っているという計算になります。
となるとおじいちゃんおばあちゃんから赤ちゃんまで
みんな年収901万円だったら、誰1人家賃も支払わず外で寝て、1年もお金を使わず
国に901万円をそのまま払わないと借金を返しきれないという計算になりますね。

おそろしいことです。
「バブー」といっている赤ちゃんや腰が曲がって
杖をついて歩かないといけないおばあちゃんにまで
年収901万円のお仕事をさせないといけないんですからね。

ちなみに国の借金は2019年12月末と比べて3兆7600億円も増えています。
つまりたった3カ月で3兆7600億円も借金が増えているんですね。

どうやって借金を返していけばよいのでしょう?
ただ、これからも日本の借金は増えていきますから
公債を発行するときにどんなことに気をつけないといけないのか?
ということに着目する議論が公債管理政策
です。

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公債管理政策(1)経済安定化

公債管理政策

公債管理政策としては

・経済安定化
・利子費用を最小にする

という2つが重要です。

公債管理政策を考えるときに重要なのが、
まず経済の安定化です。

経済安定化を考えて2021年現在なら菅義偉総理大臣が国債を
発行することになります。

理解しやすくするために

国債は

・長期国債
・短期国債

の2択で考えていきましょう。

経済を安定化させようと考えた時に好景気の場合と不景気の場合の
2つに分けて考えていきます。

好景気

好景気のときはみんなお金を使って遊んだり不動産を買ったりします。
バブルみたいな時期ですね。
経済を安定化させようと考えるなら
こんな時期は景気の過熱を押さえないといけません。

そんな場合には長期国債を発行する方が経済の安定化につながります。
長期国債は典型的には10年ものが該当します。

つまり、10年後にお金が返ってくるような国債が長期国債です。
ということは10年間私たち国民がお金を貸しているってことです。

ですから、この間、お金を貸した国民がお金を使えませんね
だから好景気のときはお金を使いすぎだから長期国債を発行して
10年後などにお金が返ってくるような状況を作るわけですね。

結果、消費の増加を抑え込むことができるので
好景気のときは長期国債を発行することがよいでしょう。

不景気

逆に不景気の時。
2021年1月現在、日本銀行が何と言おうが、日本は不景気だと感じます。
ラーメン屋さんの倒産件数も過去最高だそうです。
倒産しているデパートも出てきました。

こういうときどうすればよいでしょう?
短期国債を発行します。

短期国債=1年後にはお金が返ってくるような国債のことです。
短期国債ならすぐにお金が戻ってくるので、デパートなどに行って
洋服を買ったり総菜を買ったりすることができるようになります。

ということで不景気の時はデパートが倒産したりするので
できるだけお金が早く返ってきて、
すぐにお金が使えるようになった方が経済を安定化させるのによい政策といえるでしょう。

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公債管理政策(2)利子費用を最小化するには

利子費用の最小化

政府が悩むのは借金そのものもそうなのですが、
利子がすごく高いといい点です。

借金を返済する時には利子もつけて返すのは当然です。
でないと国民が国にお金を貸さない(公債)ですからね。

借金をしたら利息を支払う、これが利子費用です。
利息をなるべく小さくする=利子費用を最小化する
ってことです。

一般論として長期国債の方が短期国債と比べると利子が高くなります
長期国債だと国民が一度、お金を国に貸したら、なかなか返ってこないわけです。
お金が返ってくるまで、そのお金を利用して家を買ったりお酒を買ったりできません。
満足を遅らせているわけです。

したがって、利子が高くないと、国民としてはお金を貸したくないですよね。
そう考えると長期国債の方が短期国債より利子が高くなるというのは当然のことでしょう。

長期国債を発効するというのは政府としては
より高い利息を払わないといけないので大変なわけです。

でも、なるべく政府としては利子費用を最小にしたいですね。
好景気のとき、先ほど言ったように短期国債を発行するといいました。

で、好景気のときって一般的に銀行の利子とかローンの返済の利子って高金利です。
高金利でも景気がいいのでお金を借りてビジネスをやったりしますからね。
また、金利が高くないと国民も銀行にお金を預けないでしょう。

株式投資とかにお金を使いたくなってしまいます。

逆に不景気のときは低金利です。
銀行の金利などは低くなります。

たとえば好景気で銀行の金利が高いとしましょう。
このとき短期国債を発行するわけですが、
銀行の金利が5%としましょう。

ここで短期国債を発行するとしたら5%以上の利子にしないと
国民が国債を買うわけないですよね。
だって国民はお金を使うからには、より高いリターンが欲しいですからね。

銀行の利子が5%で短期国債の利子が3%だったら
国民は銀行にお金を預けるはずです。

そこで短期国債は6%など5%より高い金利をつけることになります。
で、もし好景気なのに長期国債を政府が発行したらどうでしょう?

銀行の金利が5%だから長期国債を6%などにする必要があります。
長期国債だと10年くらいの返還になりますね。
とすると毎年6%の利子をつけてお金を返しますから、
かなり高額な利子をつけて政府は国民にお金を返さないといけません。

でも、短期国債なら1年で返済ですから、
高い利子といっても1年分の利子をつけて国民に返せばOKなわけです。

こんな感じで好景気のときというのは
利子費用を最小化するのであれば、
政府としたら短期国債の方が出費が減るので助かります。

逆に不景気のときというのは銀行の利子が低いです。
たとえば銀行の利子が2%としましょう。

このとき政府は不景気なので長期国債を発行します。
政府は銀行の金利(利子)より高い3%くらいの長期国債を発行するわけです。
これをたとえば10年後に返済することになります。

政府としては助かりますね。
好景気のときより金利が低いからです。

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公債管理政策まとめ

政策

経済を安定化させるのであれば
好景気のとき長期国債を発行し、
不景気のとき短期国債を発行した方がよいと解説しました。

利子費用を最小にしたいなら
好景気のとき短期国債で不景気のとき長期国債がよいといいました。

完全に逆になってますね。
経済を優先するのか、利子費用を減らしたいのかで戦略が変わってきます。
両方を実現させることはできません。

この2つの目標は同時に実現できないのでトレードオフの関係になってます。
トレードオフ=相反する
という意味です。

以上で解説を終わります。