参考文献・URL
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⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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前回、限界効用逓減の法則について解説しました。
簡単にいうと、いくら好きな食べ物でも、
一気に大量に食べたら、さすがにお腹がいっぱいになりますし
飽きてしまいますよね。
だから、食べれば食べるほど満足感が減ってくるというのが
限界効用逓減の法則です。
⇒限界効用逓減の法則について例を挙げてわかりやすく解説
限界効用という言葉がつく用語として
他に、加重限界効用均等の法則というのもあります。
この記事では加重限界効用均等の法則とはどういうことなのか
わかりやすく解説していきたいと思います。
加重限界効用とは?
まず加重限界効用とはどういうことなのでしょう?
加重限界効用とは値段を気にして考えましょうということです。
同じ値段だったらどっちの方が
価値があるか?考えていくということが大事というのは
加重限界効用です。
ここで例を挙げてみますと・・・
たとえば、ビールを飲んだ時の限界効用(満足度)が1000で
コーラを飲んだ時の限界効用(満足度)が500とします。
限界効用について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
⇒限界効用と総効用とは?違いと求め方についても解説
すると限界効用は高い方が満足度が高いので
ビールの方がいいと考えるでしょうか?
ビールもコーラもどちらも飲み放題で
どちらを飲んでも金額が同じなら、ビールがよいかもしれません。
でも、どちらも1杯当たりの値段が決まっているなら
値段も加味して、ビールとコーラでどちらを飲むか
決めますよね。
たとえばビールは1杯500円で、コーラは1杯100円だったとします。
すると、コーラを選ぶ可能性が高いですね。
このとき、数値化してコーラを飲むでしょうと
する手がかりが加重限界効用です。
加重限界効用は限界効用(MU)を価格(P)で割ることで
算出することができます。
加重限界効用を算出することで1円あたりの満足度を
計測することができるようになるんです。
上記式を当てはめてみると
ビールは満足度が1000で価格は500円なので
1000÷500=2
ビールの加重限界効用は2となります。
これに対してコーラは限界効用が500で
1杯100円なので、
500÷100=5
コーラの加重限界効用は5となります。
なのでビール(2)よりもコーラ(5)の方が
加重限界効用が高いので、コーラの方が1円あたりの
満足度が高いことになるわけですね。
これを日常会話に当てはめてみると
「値段の割にコーラっておいしいよね」となります。
加重限界効用均等の法則とは?
加重限界効用均等の法則とは,
読んで字のごとくです。
加重限界効用って均等になりますよって法則のことです。
たとえば先ほどのコーラとビールの例で考えてみましょう。
先ほどの例だとビールの加重限界効用は2でコーラの加重限界効用は5でした。
すると、今の時点ではコーラの方がビールより
値段の割においしいということになります。
なので今だとビールを飲む人はいないはずです。
だからコーラを増やしてビールの消費量が減るという方向性になります。
つまり加重限界効用が大きい方を消費することになるわけですね。
ただ、ずっとコーラがおいしいからと飲めば飲むほど
限界効用って小さくなっていくんでしたね。
さすがに同じものばかり飲んだり食べたりしていると飽きるからです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
⇒限界効用と総効用とは?違いと求め方についても解説
なので加重限界効用についてもビールを飲まずにコーラばかり飲んでいると
コーラの限界効用が下がってきて、加重限界効用も下がっていくことになります。
加重限界効用は限界効用を価格で割って算出するわけです。
コーラばかり飲んでいるせいで限界効用が下がるものの
コーラの価格は変わらないので、1円あたりの限界効用は
小さくなっていきます。
つまりコーラの加重限界効用は飲めば飲むほど減っていきます。
逆にビールは飲む量を減らしているわけですから
「ビールを飲みたいな」という気持ちが高まり
ビールの限界効用が高まるため、加重限界効用も高まっていきます。
で、コーラの加重限界効用が下がり、ビールの加重限界効用が上がっていき
最終的にはコーラとビールの加重限界効用が同じになったところで
ストップする、という法則が加重限界効用均等の法則です。
例えばビールとコーラの加重限界効用が均等になったくらいの頃、
お得なコーラとビールを交換しようってなっても
「別に交換しなくていいよ」ってなると思います。
これくらい「ビールでもコーラでもどっちでもいいや」
って時期が加重限界効用が均等になった時期です。
以上で解説を終わります。