参考文献・URL
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前回の記事でマーシャル的調整過程について
解説しました。
⇒マーシャル的調整過程とは?グラフの見方についても解説
マーシャル的調整過程と似たような調整メカニズムとして
クモの巣理論というものがあります。
この記事ではクモの巣理論とはどういう理論なのか
またクモの巣理論で安定化する条件についても
解説していきたいと思います。
クモの巣理論の考え方
クモの巣理論というのは需要曲線(D)と
供給曲線(S)の傾きが重要です。
そしてクモの巣理論の場合には傾きの絶対値で
収束(安定)するか発散するか判断することになります。
で、絶対値というのは数字がマイナスになっているか
それともプラスになっているかを無視することをいいます。
たとえば―5でも+5でも5とするのが
絶対値の考え方です。
なので傾きの絶対値というのは
傾いている度合いだけで収束(安定)するか
発散するか考えましょうっていうことになります。
傾きは
![傾き](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
上記図のように傾きはプラスかマイナスかで
傾く向きが違います。
でも絶対値をつけると
プラスとマイナスの概念がなくなるので
![傾き](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
上記図のようにどっちの方が傾いているかだけで
傾きの大きさを判断することになります。
クモの巣理論・安定化条件について
それではクモの巣理論で安定化する条件について
みていきましょう。
供給曲線(S)の傾きの絶対値の方が
需要曲線(D)の傾きの絶対値よりも大きい場合が
安定化(収束)する条件となります。
ではグラフをご覧ください。
![クモの巣理論安定化](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
では、まず価格がX1のところから
開始するとしましょう。
![クモの巣理論安定](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
商品を作る会社(供給者)は上記の点で
売りたいのですが、お客さん(需要者)は
上記の点で買いたいと考えています。
お客さんが商品を買わないと話が始まらないので
価格は下がってしまいます。
値段が下がると、商品を作る会社(供給者)は
儲からないのでやる気がなくなります。
なので商品を作る数を減らそうとします。
と考えて生産量を減らします。
![生産量減らす](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
生産量が減ると、今度は商品が欲しくても
手に入らない状態になってしまいます。
すると少々値段が高くても買おうとする人が出てくるので
価格が上がります。
こういったことがどんどん繰り返されていきます。
すると、、、
![クモの巣理論安定化](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
青線のように最終的に均衡点(DとSの交点)で
落ち着きます。
このことを収束(安定)といいます。
そして上記グラフってクモの巣みたいに見えますね。
![クモの巣理論 安定](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
だからクモの巣理論って呼ぶんですね。
クモの巣理論(発散のケース)
供給曲線(S)の傾きの絶対値よりも
需要曲線(D)の傾きの絶対値の方が大きいと
グラフは発散していきます。
具体的にみていきましょう。
![クモの巣理論発散](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
グラフの見方、考え方としては安定化するケースと同じです。
でも、傾きが違うので、結果も違ってきます。
今度は価格がX1だったとしましょう。
すると、会社(供給者)はX1で売りたいけど
お客さん(需要者)は需要曲線から
価格X2で買いたいと思います。
![クモの巣理論発散](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
というか、X2の価格でないとお客さんは買いません。
なので、価格はX2まで下がります。
すると、収束(安定化)するときと同様に
会社側(供給者側)は生産量(数量)を減らそうと
Y1からY2に減らします。
![生産量を減らす](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
安い値段だと、会社はたくさん作っても儲からないので
生産量を減らすわけです。
今度は商品が売れるけど、会社は生産量を減らしています。
どんどん商品がなくなってきます。
だから高い価格でも買いたい人が出てくるわけです。
だから価格がX3に上がります。
![生産量を減らす](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
これが繰り返されます。
今度は需要曲線と供給曲線の交点(均衡点)から
離れていきます。
これをクモの巣理論の発散といいます。
以上で解説を終わります。