カンパニー制とはどういう組織をいうのでしょうか?
メリットとデメリットについても解説しつつ、
カンパニー制と事業部制組織との違いについても分かりやすく解説していきます。
カンパニー制とは?図を使って分かりやすく解説
カンパニー制はもともと、1994年4月にソニーが採用したものです。
カンパニー制のカンパニーは直訳すると『企業』という意味になります。
たとえばソニーというのはプレイステーション5みたいなゲーム機とか
音楽もありますし音楽機器もパソコンも
いろんなことを事業として展開しています。
プレイステーション1つとっても世界中で販売され、
たくさん売り上げているわけですから、
ものすごい1つ1つの事業規模が大きいわけですね。
あまりにも事業規模が大きすぎます。会社として。
なので、ソニーという会社はものすごく規模の大きな会社ですから、
細かい会社に分割してしまおうというのがカンパニー制です。
上記図をご覧ください。
ソニーと仮定してください。
社長がいて、Xカンパニー(たとえばITカンパニーとか)、Yカンパニー、Zカンパニー(ディスプレイとか)
と分かれているとしましょう。
Xカンパニー、Yカンパニー、Zカンパニーそれぞれを1つ1つを小集団として
1つ1つのところに内部資本金を導入します。
上記図ではZカンパニーのところにだけ内部資本金を書いていますが、
XカンパニーにもYカンパニーにも内部資本金があります。
ちなみに内部資本金を疑似資本金ということもあります。
内部資本金(疑似資本金)を導入することによって
事実上は1つの企業(小企業)として独立していると考えます。
ですからカンパニー制というのは以前解説した事業部制組織を
さらに進化させたような組織です。
⇒事業部制組織の特徴について図を使ってわかりやすく解説
⇒事業部制組織のメリットとデメリットは?
カンパニー制と事業部制組織の違いは?
カンパニー制と事業部制組織の違いは何でしょう?
カンパニー制には内部資本金がありますが、事業部制組織には内部資本金がありません。
これが最大の違いです。
内部資本金を本社のほうから割り当てられることによって
事実上は1つの企業としてカンパニー制の場合は考えることができます。
そんなこともあってカンパニー制における1つ1つのカンパニーは
企業の中の小企業だといわれたりします。
ソニーという1つの会社の中にある、
たとえばXカンパニーは小企業だと考えます。
Xカンパニー、Yカンパニー、Zカンパニーはそれぞれが
ほとんど1つの会社だと同じです。
事実上は1つの会社と同じだということですね。
カンパニー制のメリットとデメリット
ここまで解説してきたように
カンパニー制は事業部制組織の進化版。
ですから事業部制組織とカンパニー制はほとんど変わりませんから、
カンパニー制のメリット、デメリットは事業部制組織のメリットデメリットとほとんど同じです。
⇒事業部制組織のメリットとデメリットは?
たとえば、カンパニー制のメリットは
トップマネジメント(社長など)は人事みたいな一点にフォーカスできるというのがあります。
普通の会社なら社長は人事だけでなく、仕入れとか売上とか
利益とか販売とかいろんなことに注力しないといけませんね。
でもカンパニー制だと企業の中の小企業があるので
販売とか売上などは小企業(Xカンパニーなど)に振っておけばよいわけです。
カンパニー制のデメリットとしてはカンパニーを超えた提携が難しいということがいえるでしょう。
それぞれのカンパニーがある意味独立した会社みたいなものですからね。
仕方がありません。
以上、カンパニー制についての解説を終わります。