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1次試験

コースの定理の例題




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

ここまでコースの定理とは何か
解説してきました。

今回の記事は
コースの定理が理解できたかどうか
例題を一緒に解いて確認してみましょう。

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コースの定理|例題

コースの定理の例題

進学塾と幼稚園が隣接しています。
幼稚園は園内で園児を遊ばせているが、
防音柵など、防音対策をまったくしていないため
園児が増えるに従い、進学塾の生徒が「勉強に集中できないから他の塾に行く」
とやめていき、塾の経営者に損害を与えるものとします。
園児の人数とそれによる進学塾の損失額は下のようになります。

この場合において、幼稚園と進学塾の間で
園児の数と進学塾への補償について自発的な交渉が行われるとき、
両者の歩み寄りによって、コースの定理が示す均衡状態に達する場合の園児の人数として
妥当なのはどこか?

もちろんコースの定理なので取引費用がゼロとします。

こちらが例題で使用する表です。
コースの定理 例題

コースの定理には仮定があるんでしたね。

コースの定理の仮定

1.権利関係が明確であること
2.取引費用がゼロ、あるいは限りなく0に近いこと

です。

なので、どっちに権利があっても
最適資源配分が実現するわけです。

最適資源配分というのは社会全体の利益が最大ということです。
幼稚園の収入と塾の収入を足したものが一番大きい状態が
最適資源配分になります。

この例題では幼稚園の収入額と塾の損失額が出ています。
なので、幼稚園の収入額が大きくて塾の損失額が少ない状況が
よいわけですね。

つまり、

幼稚園の収入額ー進学塾の損失額=両者の利益

ですから、それぞれ幼稚園の収入額から塾の損失額を引いてみて
数字が一番大きいものが答えになります。

なのでそれぞれ計算していきましょう。

園児の人数が30人のとき
700万円ー10万円=690万円

同様に
園児の人数が31人なら
750-30=720万円

園児の人数が32人なら
800-50=750万円

園児の人数が33人だと
830万円ー90万円=740万円

園児の人数が34人だと
860ー120=740万円

よって、黄色いマーカーが引いてある
園児の人数が32人のときの750万円が
一番大きな数字になりますね。

コースの定理でいえば均衡状態では
最適資源配分、つまり2人の利益の合計が最大になるわけですから
園児の人数が32人のときに均衡状態に達します。

コースの定理についてもう少し詳しく知りたい方は
こちらの記事をご覧ください。
コースの定理とは何か例を挙げてわかりやすく解説