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1次試験

トービンのqについて分かりやすく解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

この記事ではトービンのqについて
中小企業診断士試験の過去問も使いながら
分かりやすく解説していきます。

過去問題を使うことで
分かったつもりをなくすつもりができますので
ぜひ最後までご覧ください。

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トービンのqについて分かりやすく解説

トービンのq公式

トービンのqとは企業が投資するかどうか判断するための指標となるものです。

上記トービンのqの公式をご覧ください。

企業価値とは株式市場で評価されている企業の株価総額と債務総額の和のことです。

つまり

企業価値=(企業の株価総額+債務総額)

です。

それから企業が保有する資本の再取得価格というのは
今存在している資本をすべて買い換えるために必要となる費用の総額のことです。

別の言い方をすると、企業の設備価値のことです。

トービンのqが1より大きくなるときというのは
企業の価値の方が企業の設備価値よりも大きくなるわけです。

なので、もっと投資してもOKという判断になります。

たとえば、お金をかき集めれば100万円集まる会社があったとします。
その会社の設備などの価値が80万円だったら
あと、20万円分設備に投資しても問題ないってことです。

これがトービンのqが1より大きいという意味です。

逆にトービンのqが1より小さいなら
設備にかかっているお金の方が企業価値より大きいわけですから
これ以上投資するのは危険と判断できるわけですね。

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トービンのqを過去問で確認

トービンのq

それではトービンのqについて中小企業診断士1次試験経済学の過去問題を使って解説していきます。

以下中小企業診断士1次試験経済学・経済政策平成25年第12問より

トービンのqに関する記述として最も不適切なものはどれか。

ア 投資に影響を与えるのは株価であるとされる。
イトービンのqが1を上回ると、企業は新たな投資を行うことが望ましい。
ウ トービンのqが1を下回ると、企業が保有する資本ストックを市場で売却した金額のほうが、その資本ストックを使って企業が生み出す利益よりも小さいことを表している。
エ トービンのqは、分子に株式市場で評価された企業価値と企業の負債総額の和をとり、分母に資本の再取得価格となる。

以上、過去問題掲載終了

それでは解説にうつります。

トービンのq公式

アの肢からいきます。

上記トービンのqの分子は株価が関係しています。
なので、アの肢は正しいです。

次のイの肢。
これは先程解説した通りですね。

トービンのqが1より大きいなら投資した方がよいので正しいです。

それからウの肢。

『その資本ストックを使って企業が生み出す利益よりも小さい』が間違いです。
正しくは『その資本ストックを使って企業が生み出す利益よりも大きい』です。

これはトービンのqの公式を見ていただくとわかっていただけるでしょう。

最後にエの肢。
これはトービンのqの公式通りですから正しいです。

したがって不適切な肢はウでした。