この記事ではMM理論における3つの命題について
解説していきます。
MM理論における3つの命題について
MM理論における3つの命題とは以下を指します。
第一命題は資本構成は企業価値に影響を与えないというものです。
第二命題は負債比率が増大すると財務リスクが上昇するので
株主からの資金調達コストは増大するというものです。
「負債比率って何ですか?」という方も多いでしょう。
のことです。
負債というのは簡単にいうと借金です。
他人からお金を借りているわけですから、いつかは返さないといけません。
これに対して自己資本は自分のお金です。
要するに
なので、借金を自分のお金で返しきれるか?を数字で表したのが負債比率ってことですね。
負債比率は自己資本が分母に来ているので
数字が小さい方がより自分の力だけで借金を返せることがわかります。
話は戻ってMM理論の第二命題は「負債比率が増大すると」となっているので
「自分の力で借金を返せない危険性が高い」と言う意味です。
そしたら当然財務リスクは増大するのは当然です。
自分の力で借金を返せないということは倒産する可能性だってありますから。
「じゃ、どうしたらいいの?」ってなったら
株主に「ねぁ、うちの会社の株を買ってよ!
そしたら自己資本が増えるから負債比率は減るでしょ」と頼むわけです。
これが株主からの資本調達コストは増大するという意味です。
まぁ当たり前の話ですね。
第三命題は、第二命題の結果として平均資本コストは変わらない。
というか、「株主からの資金調達コストは平均資本コストが一定となるように動く」というものです。
もちろんこれらは命題であって、真か偽かは分かりません。
もし真であるならば、企業として資金調達を負債つまり
銀行等からの借金に頼ろうが株式を発行して株主からの資金調達に頼ろうが
平均的なコストは同じになります。
最適な資本構成というものはありえません。
どんな方法でも同じになるわけです。
そして、第一命題の結果として、資金調達にどんな方法をとろうが、
その企業の価値は変わりません、ということになります。