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1次試験

労務費の内訳について解説




今回の記事は中小企業診断士財務会計や
日商簿記2級の工業簿記で重要な労務費の内訳について
解説していきたいと思います。

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労務費の内訳で重要な点

まず重要なところから。
労務費を考えるにあたり、
直接作業賃金は直接労務費となり、それ以外は間接労務費となるところは
かなり重要なので覚えておきましょう。

「直接労務費?間接労務費?よくわからない・・・」
という方は、先にこちらの記事をご覧ください。
製造原価の内訳

労務費は基本的に3種類に分類されます。

労務費は

・賃金
・給料
・その他の労務費

の3種類に分類されるんです。

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労務費の内訳1.賃金

賃金

工員に対して支払う給与のことを賃金といいます。
現場の工員が受け取る給料を賃金というんです。

ちなみに
給与の中に給料とか賃金がありますからね。
混乱しないでくださいね。

工員さんに対して給料って言わないってことです。
賃金っていいます。

つまり誰が受け取るかで給料とか賃金とか名称が変わってくるわけですね。
工場の中でも工員でない人、たとえば庶務課の人たちや総務課の人たち、
経理課の人たちの給与は賃金ではなく、給料といいます。

なので製品の製造にかかわる人か、
関わらない人かで給料か賃金か名称が変わってきます。

製品の製造にかかわる工員に対するものを賃金といい、
製品の製造にかかわらないスタッフのものを給料といって
区別しているんですね。

あともう一つ、知っておいてほしいことがあります。

工員は

・直接工
・間接工

に分かれます。

直接工は製品の製造をしている人のことです。
たとえば材木をのこぎりで切ったり、
金づちでたたいて家具を作ったりする人は直接工に該当します。

これに対して間接工は材料を現場に届けるとか
出来上がった製品を持ってきて
製品倉庫に納めるような運搬工といったような人たちのことです。

製品の製造作業はせずに
サポートをしている人たちが間接工
です。

別の言い方をすると
直接工は製品を作る人のことで
間接工はサポートする人のことです。

なので間接工は製品の製造に関係していますが
実際には製品を手に取っての作業はしていません。

たとえば、工場の中で材料を運んだり
出来上がった製品を運ぶフォークリフトの運転手とか
壊れた機械を直したりする人は間接工に該当します。

ここまでまとめますと
直接工、間接工に対して支払われる給与が賃金です。

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労務費の内訳2.給料

労務費 内訳

給料というのは工場の現場監督者、工場長、事務職員などの給与のことをいいます。

で、給料は間接労務費になります。
なぜ給料は直接労務費ではなく間接労務費になるのでしょう?

給料をもらう人たちというのは
製品の製造をしていません。

具体的にAという製品に対してどれくらいの作業をして得た給料なのか
はっきりとはわかりません。
だから給料をもらう人たちは間接労務費になります。

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労務費の内訳3.その他の労務費

その他の労務費に該当するものには
ボーナス、通勤手当、住宅手当、法定福利費、
工場の従業員に対する退職給付費用などがあります。

ちなみに法定福利費とは法律で決まっている福利厚生費のことです。
雇用保険料や健康保険料、厚生年金保険料など会社の負担分が該当します。

で、その他労務費は製品の製造に直接関係しないので
間接労務費
になります。

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労務費の内訳:直接労務費と間接労務費

ところで給料もその他の労務費も特定の製品との関係がわかりません。
だから間接労務費と考えます。

では、賃金は?
賃金は間接工の場合には助けているだけの人なので
全部、間接労務費になります。

直接工は製品の製造作業にかかったものだから
一般的には(全部ではない)直接労務費になります。

逆に間接工は製品の製造に直接かかわらないので
間接労務費になります。

ただ、ここで注意してほしいことがあります。
直接工でも間接労務費になることがあるんです。

直接工が間接作業をすることがあります。
たとえば自分の作業をしようと思った時に、
周りに出来上がった製品は材料がいっぱいだったとします。

でも、周りに間接工がいないので
製品や材料を運搬して、どかしてくれません。
そんな場合、直接工であっても製品や材料の運搬をすることがあるでしょう。
この場合、直接工がやった運搬は間接作業となり、
このときに発生した賃金は間接労務費
となります。

ということで直接工の賃金だけは
直接労務費になるものと間接労務費になるものがある
ということを知っておいてください。

それから材料がこないとか、
上長からの指示がないから製造作業ができない場合もあります。
こういった待機時間のことを手待(てまち)時間といいます。

手待時間って作業ができていないんです。
製造に直接かかわる時間ではないってことです。
作業時間ではありません。

だから手待時間は間接労務費となります。

ここまでをまとめておきます。
間接工の賃金、工場の監督者、事務職員、
その他直接製造にかかわらずに発生する賃金は間接労務費です。

直接工の直接作業賃金だけが直接労務費になります。

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労務費の内訳まとめ

労務費には賃金、給料、その他の3つがありましたね。

労務費の内訳

それから賃金だけは少し扱いが違っていましたね。
賃金は直接工の賃金と間接工の賃金の2つに分かれます。

さらに直接工の賃金は直接作業による賃金と
間接作業による賃金の2つに分かれます。

で、直接作業による賃金だけが直接労務費になり
残りは全部、間接労務費と
なります。

以上で解説を終わります。