参考文献・URL
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今回の記事は限界貯蓄性向の式を導き出したり、
限界貯蓄性向の求め方について説明したりしています。
貯蓄の式
貯金(貯蓄)していますか?
「まぁ、多少は…」とか
「100万円くらい貯金しているかな」とか
「貯金してないよ、ていうか借金してる」とか
いろんな答えが返ってきそうですね。
経済学における貯蓄Sというのは
国民所得Yから個人消費Cを引いたものをいいます。
つまり、
貯蓄は
S=Y-C
(S:貯蓄、Y:国民所得、C:個人消費)
という式で表すことができます。
たとえば、あなたがコンビニでバイトをしているとしましょう。
バイトのお給料8万円がYです。
この8万円から本代とか食費を3万円使ったとしましょう。
この3万円がCです。
この場合、貯蓄Sは8万円ー3万円=5万円となります。
こうやって貯蓄を計算します。
ここからが本題です。
限界貯蓄性向の式と求め方
貯蓄の式は
S=Y-C
(S:貯蓄、Y:国民所得、C:個人消費)
でしたね。
この個人消費Cに
ケインズ型消費関数を代入します。
⇒ケインズ型消費関数についてわかりやすく説明
ここが重要です。
S=Y-CのCにC0+cYを代入します。
すると、
S=Y-(Co+cY)
()を外して、
S=Y-C0-cY
S=(1-c)Y-C0
となりますね。
(1-c)のcは限界消費性向です。
限界消費性向についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒ケインズ型消費関数についてわかりやすく説明
1から限界消費性向cを引くと限界貯蓄性向になります。
あなたがバイト代を1万円もらったとして
そのうち7000円をゲーム代に使ったら、限界消費性向は7000円÷1万円=0.7です。
式で表すとこんな感じです。
このとき、裏を返すと、所得が1万円増えたときに
貯蓄も3000円増えたことになりますね。
なぜならバイト代1万円のうち7000円消費したのなら
逆に3000円残っているので、これは貯蓄といえますね。
よって、
と式を使って限界貯蓄性向を求めることができます。
つまり所得が1万円増えたときに3000円だけ貯蓄するというのが
限界貯蓄性向です。
ところで限界消費性向が0.7で限界貯蓄性向が0.3でしたが
これから理解できると思います。
限界消費性向と限界貯蓄性向を足すと1になります。
先ほどの例だと限界消費性向0.7+限界貯蓄性向0.3=1
ということです。
このことから限界貯蓄性向の式は以下のようにあらわすことができますね。
そうすると、
先ほどの
S=(1-c)Y-C0
の式で、
(1-c)はs(限界貯蓄性向)と同じ意味なので
貯蓄S=sY-C0
となりますね。
今回の記事で最も重要なのは限界貯蓄性向の式で
です。
よく理解しておいてくださいね。