参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
前回の記事では乗数効果とはどういう効果なのか、
かなりかみ砕いてわかりやすく解説しました。
⇒乗数効果とは?わかりやすく解説
前回の記事を理解していただければ
普通にバイトの休憩時間なんかで
同僚のおばちゃんに「政府が公共事業をやったら
みんなの仕事が増えて景気が良くなるんだよ。これが乗数効果!」
みたいに話して尊敬されるかもしれません。
でも、もしあなたが中小企業診断士試験を受験するとか
公務員試験を受けるとかであれば、前回の記事内容だけでは足りません。
なぜなら中小企業診断士試験や公務員試験の場合には
乗数効果の計算式を使って問題を解くことがあるからです。
なので、乗数効果の計算式を覚えて(理解して)いく必要があります。
乗数効果の計算式を理解しよう
コチラの式を理解しましょう。
乗数効果の計算式として使えますから。

この式は政府が公共投資として支出(G)した後、
建設会社や飲食店、電気屋さんなどにお金が回っていき、
とみんなの消費が増えるということですが、
計算上は無限の期間まで続くと考えてできたものです。
⊿GのGは政府支出で⊿は増加分という意味です。
なので⊿Gは政府支出の増加分という意味になります。
また、cは限界消費性向で、⊿Yは国全体の所得の増加分になります。
前回の記事で、限界消費性向が0.7で政府がダムの建設費用として1000億円支出した例挙げて
解説しましたね。
⇒乗数効果とは?わかりやすく解説
上記の式を使って⊿Y(国民所得の増加分)を計算してみると、

となりますね。
で、⊿Gとかけ算しているこちらが乗数になります。

cは限界消費性向です。
以前の記事でもくどいくらいに説明していますが、
日雇いのバイトで1万円もらったら、そのうち7000円を消費したなら
限界消費性向は0.7です。
⇒ケインズ型消費関数についてわかりやすく説明
これは所得が1単位増えたら0.7倍だけ
お金を使ってしまうという意味になります。
で、今回の計算ではダムの建設のために政府が1000億円使ったら
最終的に私たちみんなの所得は3333億円増えるというになりました。
つまり、政府は1000億円お金を使っているけど、
それの3.333倍だけお金が増えているということです。
これが政府支出乗数と呼ばれる値です。
今回は政府支出乗数をもとに
解説しましたが、この乗数の意味が分かっていれば、
租税乗数でも他の乗数でも計算できるようになります。
租税乗数についてはこちらの記事で詳しく解説していますので
興味のある方はご覧ください。
⇒租税乗数とは?公式の導出方法についても分かりやすく解説