参考文献・URL
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今回はケインズ型消費関数について
わかりやすく説明していきたいと思います。
ケインズ型消費関数とは?わかりやすく解説
ケインズ型消費関数のケインズは人の名前です。
1929年、世界大恐慌が起こりました。
最近でいうと、リーマンショックとか、
新型コロナウイルスによる不況みたいな感じです。
とにかく、1929年世界大恐慌が起こって世界大不況が起きたんです。
そのときに登場したのがイギリスのケインズさんで
世の中を劇的に変えました。
マクロ経済学の歴史というのはケインズの歴史みたいになっています。
だからケインズさんを中心にマクロ経済学を考えたりすることが多いです。
ケインズさんは前回解説した総需要の1つの要素である個人消費(C)について
どういう風に言っていたのでしょう?
⇒総需要とは?わかりやすく説明
Yは国民所得(国民全体の所得)です。
ケインズさんは「国民所得Yが増えると
もちろん個人消費Cも増えるでしょう」と言ったんです。
これって当然のことですね。
①国民所得Yが増えると、
⓶個人消費Cも増える、
要するに同じ方向に動くとケインズさんは考えました。
国民所得Yはみんなの所得ですから、
みんなの所得が増えたらみんなの消費だって増えるってことです。
上記はケインズ型の消費関数なのですが、
特徴としてC0という基礎消費が国民所得Yとからんでないですね。
ということは国民所得Yが0でも
基礎消費C0として一定の消費をする(個人消費Cとして)
ということを意味しています。
仮にY=0をケインズ型消費関数に代入したら
C=C0+0
よってC=C0
となりますからね。
たとえば所得がなくて(Y=0)で生活保護を受けている人でも
普通に、コンビニに行ってコーラやパンを買ったりするはずです。
これは生きていくうえで必要な行為です。
このことをケインズさんは基礎消費(C0)と名付けました。
所得(お給料など)Yがなくても
生活していくうえで最低限必要なもの、
たとえば、スマホの使用料金とか食べ物代とかが基礎消費(C0)です。
それから
Yの前についている(スモール)cも大事です。
cは限界消費性向を意味します。
『限界』消費性向の『限界』というのは
1つ増えることが限界という意味です。
ここで終わりじゃなくて、1つ増えることが限界という意味になります。
限界という意味についての解説はこちらの記事でくどくどと解説しています。
⇒限界効用とは?わかりやすく解説
限界消費性向についてわかりやすく解説
たとえば、ヒモの男性から1万円もらってたけど、
そのうち7000円を使い込んでしまった場合を考えてみましょう。
この場合、限界消費性向はいくらでしょう?
となります。
限界消費性向というのは所得の増加分1万円増えたことによって
消費が7000円増えたということを意味しています。
つまり、所得の増加に対してどれくらい消費が増えるのか?
という割合を限界消費性向といいます。
別の言い方をすると、限界消費性向とは所得の増加分のうち
消費に使ってしまう部分の割合のことです.
ですから所得が1万円増えたら
たとえば7000円お金を使ったら0.7です。
もらったお金のうち70%は使ってしまうってことです。
ケインズさんは限界消費性向というのは
0から1までの値をとるといいました。
限界消費性向がマイナスになることもなければ
1を超えることもありません。
たとえば、1万円所得が増えた場合に
3万円使うなんてことはありえませんからね。
これだったら限界消費性向は3になりますけど、
あり得ませんからね。
そしてケインズ型の消費関数を考えるときに基礎消費も考えます。
生活していくうえで絶対に必要なものです。
たとえば日本における基礎消費が5(兆円)だとしましょう。
そして限界消費性向は0.7としましたから、
ケインズ型消費関数は
C=5+0.7Y
となります。
5は基礎消費、0.7は限界消費性向です。
以上でケインズ型消費関数についての解説を終わります。