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この記事では直接税と間接税とはどういう税なのか、
わかりやすく解説していきたいと思います。
直接税とは?わかりやすく
![直接税 間接税 わかりやすく](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
まず前提として税金って払うのと税を負担するのは違います。
ここの言葉の使い分けはしっかりと理解しておいてくださいね。
直接税って何でしょう?
直接税は法律で決まっている納税義務者と実際に税を負担する人が同じ人のケースです。
つまり自分が法律上の納税義務者で自分が税務署に行って税金を支払うっていうのが直接税です。
別の言い方をすると、直接税の場合、他の人が登場しません。
自分の中で完結しますからね。
直接税は具体的には
・所得税
・法人税
・相続税
・贈与税
などが該当します。
所得税は本人が確定申告をやって税金を納めます。
所得税の場合には法律上の納税義務者はあなたで、
実際に税務署に言って支払うのもあなたです。
だから直接税(例:所得税)だと、あなたの中で自己完結してしまいます。
ちなみに法人税だとあなた個人が会社になるだけの話です。
事業者(会社)が法律上の納税義務者で、その事業者が税金を納めます。
直接税のメリット
![直接税](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
直接税のメリットとデメリットを理解するために所得税を例に考えていきましょう。
日本の所得税は累進課税制度です。
そこで累進所得税と言われたりします。
で、所得税(直接税)のメリットなのですが。
累進所得税というのは所得の幅に応じて税率が変わってきます。
たとえばパートのおばちゃん。
年収100円前後くらいだったら、税率は5%となります。
この税率は一番低いです。
逆にお笑いの大御所タレントさん。
おそらく累進所得税でいったら一番高いから45%になるでしょう。
税率は以下を参考にして書いています。
⇒国税庁の所得税の税率より
こんな感じで所得の幅に応じて税率を変えていく制度を累進課税制度です。
ということは高額所得者に対してはかなりつらい制度になります。
逆にパートで働いているおばちゃんたちには低い税率で抑えます。
これにより垂直的公平に適しています。
垂直的公平の垂直というのは上下ということで、
垂直的公平だから上下の格差を縮めるという意味です。
ですから垂直的公平に適するということは上下の格差を縮めることに適している税制が
累進課税制度であり、直接税のメリットになります。
要するに所得格差を是正することができるわけです。
税金を払う結果、所得格差が一気に縮まるわけです。
これが垂直的公平に適するという意味になります。
これが直接税のメリットです。
あと、医療費がたくさんかかる家庭もありますね。
こういった家庭ほど税金を支払うのはしんどいです。
医療費がかかる⇒お金が残らないし、仕事もあまりできないので収入も少ないですからね。
ただ、高額な医療費がかかっている人って
税金を安くしてくれる制度もあります。
これを医療費控除といいます。
こんな感じで医療費をたくさん払っている家庭は税金を払うのがつらいので
税金を安くするために各種の控除があります。
他にも配偶者控除なんかもあります。
つまり各家庭の状況に応じてきめ細かい税金を徴収することができるというのも
直接税のメリットになります。
直接税のデメリット
![直接税のデメリット](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
ただ直接税にもデメリットがあります。
どんなことでもそうですがメリットもあればデメリットもあります。
天国も地獄もあるってことです。
直接税(所得税)のデメリットは何でしょう?
直接税のデメリットとしては
水平的公平性を満たさないという点を挙げることができます。
水平的公平というのは同じ所得をもらっている人は同じ税を払うということです。
で、直接税は水平的公平性は満たしていません。
他にも税金をたくさん払うので、
仕事をする気がなくなるというデメリットもあります。
間接税とは?
![間接税とは](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
間接税とはどんな税なのでしょうか?
間接税というのは法律上の納税義務者と税負担者が別々であることをいいます。
典型的なのは消費税です。
たとえば、1100円で筆箱を買ったとしましょう。
この場合、法律上の納税義務者は筆箱を売っているお店(事業者)です。
でも、1100円のうち100円分消費税を消費者が負担しています。
こんな感じで納税義務者と税負担者が違っているわけです。
これが間接税です。
なので、私たち消費者は消費税を払うことはありません。
消費税を払うのは事業者です。
でも私たち消費者は消費税分だけ筆箱を買う時に負担しているので
単純に筆箱を買う以上にお金を支払っています。
間接税のメリット
間接税のメリットとデメリットを考える時、
消費税に置き換えて考えるとわかりやすいです。
間接税(消費税)はみんな等しく10%課されることになるので
水平的公平に適しているというメリットがあります。
それから、所得税(直接税)は確定申告のCMを流すなどしていろいろお金がかかりますが、
消費税(間接税)は税金を徴収するときのコストが安くなるというメリットがあります。
消費税は事業者が税理士さんなどにお願いして
計算して単純に支払うだけですからコストが安く済むわけです。
それから消費税(間接税)は中立的というメリットがあります。
中立というのは影響を与えないという意味です。
何に影響を与えないか?というと
スーパーなどでの買い物を考えると分かりやすいです。
スーパーでお菓子を買う場合に、チョコレートとマシュマロで悩んでも
どちらも消費税は10%と同じです。
なので消費税の額の大きさどちらを選ぼうかと悩む必要はありません。
これが中立的という意味です。
間接税のデメリット
間接税(消費税)は逆進的です。
これは間接税のデメリットです。
逆進的というのは累進課税の逆という意味で理解してください。
たとえば、110円の消しゴムを無職のお兄さんが買ったら10円の消費税を負担したことになります。
他の人(年収1億円)が110円の消しゴムを買っても10円の消費税を負担することになります。
同じ商品を買ったらどれだけ所得に差があっても同じ額の消費税を支払うことになるわけです。
直接税(所得税)なら累進課税だったので
所得が高い人ほど税率が高くなっていっぱい税金を納めましたね。
でも消費税(間接税)は所得が高くても低くても同じ商品を買ったら
同じだけの税金を支払うことになるわけですね。
所得が高い人が消しゴムを買ってもそんなにつらくないかもしれません。
でも所得が低い人が同じ消しゴムを買うのはつらく感じることになるでしょう。
これを逆進的といいます。
累進課税というのは所得が高い人の方がつらかったけど、
消費税といった間接税は所得が低い人の方がつらくなります。
あと、消費税(間接税)は物価を上昇(インフレ)させるというデメリットがあります。
そりゃそうですよね。
消しゴムの本来の値段が100円でも消費税の10円がのっかるので
110円と物の値段が上がってますからわかりやすいですね。
直接税と間接税とは?まとめ
最後にまとめますと
直接税は法律で決まっている納税義務者と実際に税を負担する人が同じ人のケースです。
つまり自分が法律上の納税義務者で自分が税務署に行って税金を支払うっていうのが直接税です。
間接税というのは法律上の納税義務者と税負担者が別々であることをいいます。
典型的なのは消費税です。