前回の記事で為替リスクについて解説しました。
⇒為替リスクとは?わかりやすく解説します
為替リスクを軽減する方法として為替予約という方法があります。
今回の記事では為替予約とはどういうことなのか
わかりやすく解説していきます。
為替予約とは?
為替予約は為替リスクを軽減する方法の一つです。
上記画像をご覧ください。
まずどうして為替リスクが生じているのでしょう?
現在1ドル80円であっても6か月後の為替レートが
わからないわけです。
たとえば6か月後の為替レートが1ドル100円になっているかもしれないし
1ドル70円になっているかもしれないし。
これが為替リスクとなっているわけです。
逆に、為替レートを決めておけば
リスクを回避できるわけです。
これが為替予約です。
もう少し詳しく為替予約について解説していきますね。
為替予約とは?わかりやすく説明します
上記図をご覧ください。
上記図では外貨買い円売りの外貨予約をする例です。
上記例では6か月後に1ドル80円で5000ドル購入するという
為替予約をしています。
現時点では仮に1ドル110円とか1ドル70円など、
6か月後の為替レートはわかりませんが、
半年後は1ドル80円ということで取引させてもらうという予約をするわけです。
予約する相手はたいてい銀行です。
もし銀行が「半年後1ドル80円でいいですよ」
といったとします。それで為替予約は成立します。
これはドル買い円売りですね。
で、再度、上記図をご覧ください。
上記図で利益と損失ってありますね。
これは為替予約を、もしやらなかったらどうなのかな?
という比較のことです。
6か月後、どういう状況であっても1ドル80円で取引をするって
決めているわけですね。
予約した当初の仕訳をすると
(借方)仕入400,000円/(貸方)買掛金400,000円
半年後の仕訳は
(借方)買掛金400,000円/(貸方)現金400,000円
となりますね。
ただ、為替予約をやらなかったら・・・
1ドル80円だったら、為替予約をやってもやらなくても同じなので
上の図では0のところに点がくるわけですね。
次に1ドル90円だったら・・・
本来だったら1ドル90円支払わないといけないのに
1ドル80円の為替予約をしているわけですから
1ドルあたり10円得をしているわけですね。
ということは5000ドルの契約なので
5000ドル×10円=50000円得(利益)したことになりますね。
ではもし1ドル70円だった場合、
本来であれば、1ドル70円支払えばよかったのに
1ドル80円の為替予約をしているわけです。
でも、「なかったことにさせてください」
はできません。為替予約は契約成立したら義務になるので
履行しないといけません。
そのため、1ドルあたり10円損をしてしまいます。
したがって、5000ドル×10円=50,000円の損になります。
以上で為替予約についての解説を終わります。