イノベーションってどうして生じるのか?という考え方に
・テクノロジープッシュ
・ディマンドプル
という考え方があります。
今回の記事ではテクノロジープッシュとディマンドプルとはどういう意味の用語で
具体例にどんなものがあるのか?解説していきたいと思います。
テクノロジープッシュ・ディマンドプルとは?
テクノロジープッシュとは技術の発展が新製品の開発の刺激剤となって
イノベーションが起こることをいいます。
ちなみにややこしい概念にイノベーションのジレンマがありますが、
テクノロジープッシュとは違います。
⇒イノベーションのジレンマとは?コダックの事例を挙げながらわかりやすく解説
それからディマンドプルとは市場のニーズがきっかけとなって
研究開発などの活動が刺激剤となってイノベーションが起こることをいいます。
もう少し詳しく説明させていただきますね。
・需要(消費者側)
・供給(企業側)
の2つの側面から成り立ちます。
つまり、消費者が欲しいという欲求があって
これに答える形で企業側が消費者の欲求を解消する製品を作って販売することを通じて
イノベーションが起こるわけです。
これは経営学的な考え方ですね。
経済学的には前回解説した余剰分析の考え方になります。
⇒総余剰グラフを利用した求め方をわかりやすく解説
⇒従量税と死荷重の関係をわかりやすく解説
で、企業側(供給側)視点を重視する考え方がテクノロジープッシュで
消費者側(需要側)視点を重視する考え方がディマンドプルとなります。
ただ定義だけ説明しても「???}となってしまうと思うので
次にディマンドプルとテクノロジープッシュの例を挙げて説明したいと思います。
テクノロジープッシュ・ディマンドプルの例
実際にはテクノロジープッシュとディマンドプルは両方起こることが多いです。
自動運転バス運行の様子
羽田イノベーションシティにて
誰の良心を痛める事のない… pic.twitter.com/onTJO8rlTX— 大田区議会議員_おぎの稔_メタバース議員系Vtuber🏭🛫💉💉 (@ogino_otaku) November 9, 2020
例を挙げるとすると、車でも自動運転のイノベーションが進んでいるわけですね。
船だって自動運転のイノベーションが進んでいます。
2025年に #大阪・関西万博 の会場となる #夢洲 での実証実験公募で採択された #竹中工務店 の都市型自動運転船「#海床(うみどこ)ロボット」による都市の水辺のイノベーションに関する実証実験が行われました。
詳細はこちら→https://t.co/gHo25hwaIu#実証実験 #万博 #Expo2025 #自動運転 #ロボット pic.twitter.com/j5N3B46Yqa— Expo2025 大阪・関西万博 (@expo2025_japan) December 16, 2021
これってテクノロジープッシュの側面がありますね。
センサーであるとかAIであるなどの技術の進歩発展があって
自動運転ができる要素がどんどんそろってきているわけです。
これと同時にドライバーが不足しているとか高齢者が増えたなどによって
社会的に自動運転を求める声が増えてきて、結果、自動運転が増えてきているわけですね。
これはディマンドプルの具体例にもなりますね。
こんな感じでテクノロジープッシュとディマンドプルが同時に起こることはよくあることです。
なぜなら定義のところでも書きましたが、テクノロジープッシュは企業側(供給者側)視点の考え方で
ディマンドプルは消費者側(需要側)視点の考え方だからです。
商品は作る人(企業)と買う人(消費者)がいて初めて成り立つことなので
ディマンドプルとテクノロジープッシュが同時に起こることは当たり前といったら当たり前の話なのです。
以上で解説を終わります。