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1次試験

ワルラスとマーシャルのごっちゃにならない覚え方

ワルラス マーシャル 覚え方




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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この記事ではワルラスとマーシャルで
ごっちゃにならない覚え方について順を追ってわかりやすく解説していきます。

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ワルラスとマーシャルの覚え方

ワルラスとマーシャルを覚えるために
まずは根本的な理屈から解説していきますね。

市場(均衡)の安定性

市場均衡の安定性というと

・ワルラス流調整
・マーシャル流調整

があります。

市場均衡の安定性(市場の安定性)ってどういう話か?
解説していきますね。

例えばワンピースのカードゲームを買いにおもちゃ屋さんに行ったとしましょう。
バンダイ (BANDAI) ONE PIECEカードゲームROMANCE DAW…

でも大人気商品なので売り切れであることが多いです。

本当はもっとワンピースカードを作ってくれていれば
誰でも買えるのでしょうけど。
いろんな事情があるのでしょう。

こんな感じで需要(ワンピースカードを買いたい)と
供給(ワンピースカードを売りたい)が
いつでもイコールになるわけではありません

需要の方が多すぎるケースがあります。
たとえば、Kis-My-Ft2などのジャニーズのコンサートのチケット。
買えないという人が沢山います。

本当はジャニーズのチケットを買いたい人(需要)はいっぱいいるわけです。
でも、供給(チケットを売る側)が少ないわけです。
コンサート会場に入れる人数には限度があるので仕方のないことではありますが・・・。

こんな感じで供給に限度があるけど、
需要はたくさんあるというケースがある
ってことです。

つまり、常に『需要=供給』というわけではないということです。

需要と供給がイコールでないケースがあります。
たとえば、ジャニーズのコンサートでいうと
チケットを販売するという供給は5万枚しかないとしましょう。
これに対して買いたいという需要は50万枚に相当するかもしれません。

こんな感じで需要と供給がイコールにならないときに
自然に一致するように変化していくのでしょうか?
これが市場の安定性という話になります。
もし自然に需要と供給が一致するのであれば『市場が安定する』という結論になります。
逆に需要と供給が一致しない状況だと
市場が安定しない』という結論になります。

ここまでの解説は理解できましたか?
以上が前提の話になります。

そしてようやくワルラスとマーシャルという2人の学者が登場します。

市場均衡の安定性といったら

・ワルラス
・マーシャル

が重要な人物となります。

そして『覚え方』を知りたい方は以下が重要です。

・ワルラスは価格で調整する
・マーシャルは数量で調整する

というのが覚え方として非常に重要です。

ワルラス的調整過程

ワルラスは価格で調整します。
例えばマックスバリュー。
閉店間際にお総菜コーナーに行くと
「弁当100円引き」みたいな感じでシールが貼られていたりしますよね。

ワルラスを理解するために
お弁当という商品を例に一緒に考えていきましょう。

以下のグラフをご覧ください。

ワルラスのグラフ

マックスバリューのお弁当という商品を考えたグラフです。
需要曲線(D)と供給曲線(S)があります。
そしてお弁当が1個600円だったら需要と供給が一致するわけです。
(上記グラフで600円のところを見ると需要曲線と供給曲線が重なっている)

ですが、需要と供給が一致しないところの方が多いですね。
600円よりも高い価格。

たとえば、たまたまお弁当が1個900円だったとしましょう。

900円だったらお弁当1個しか売れない

900円のところから右に移動して
最初に当たるのは需要曲線(D)ですね。
つまり、900円という価格になると、
需要は1個しかないということです。
1個しかお弁当が売れないということです。

超過供給

これに対してマックスバリュー(お店)は
900円と供給曲線Sがぶつかるところなので
3個お弁当を作ってしまっているわけです。

ただ、お弁当を作っているマックスバリューは3個作っているものの
需要は1個しかありません。
すると3個ー1個=2個
2個売れ残るわけですね。

超過供給(在庫)

これが超過供給です。
超過供給は一般用語でいうと『在庫』になります。
ここまでまとめるとお弁当1個900円で販売したら
2個売れ残ってしまうということです。

とはいえ、2個売れ残る状況だったら
普通お店は900円から600円、300円といった感じで値段を下げます。

点Eに戻る

値段が安くなることで最終的には市場均衡である点Eに価格が戻っていきます。
ここでは600円ということになります。

超過需要

逆に価格が安いとき、上記グラフでいったら300円のときは
マックスバリュー側(供給側)は1個しかお弁当を作りません。
でもお客さん側(需要側)はお弁当を3個買いに来ます。

そうすると3個買いたいのに1個しか弁当がないので
2個分不足します。これを超過需要といいます。

お客さんの方が2個分欲しいという需要の方が多すぎる。
これが超過需要です。

超過需要


このときは値段が上がります。
上記グラフでは600円に落ち着くということです。

値段が高すぎたり、安すぎたりと
どちらにしてもワルラスが考えるには
価格で調整するということを覚えておいてください

上記グラフではワルラスだと値段が900円と高すぎても
300円と安すぎてもいずれにしても600円で落ち着くということになります。

これを安定するとワルラスは結論付けます。

超過需要

上記グラフのように需要曲線Dと供給曲線Sがぶつかっている点E(600円)から
300円に安くなったとしても、900円と高くなったとしても
必ず点E(600円)のところに戻ってくるということです。

これはワルラスからすると
上記グラフのような状況は安定的だと結論付けます。

ワルラスは横に線を引いて考える

あともう1つ、ワルラスで覚えておいた方がよいことがあります。
何か?というと
ワルラスは上記のように横に線を引いてどっちが多いかで考えます

だから900円と値段が高いという状況で
お客さんが1個しか買わない、お店は3個作るから2個在庫が残る。
2個在庫が残るということはどんどん値段が安くなるから600円になるみたいな考え方です。

マーシャル的調整過程

今度は同じグラフをマーシャルがみたらどういう結論になるか?
考えていきましょう。

マーシャルは数量で調整するというところが
覚えるべきポイントになります。

たとえば、豊洲市場をイメージしてみてください。
秋といえばサンマが有名ですよね。

では豊洲市場のサンマを想定した時に
供給曲線Sは何を意味するでしょう?
供給はサンマを獲ってくる漁師が該当します。

漁師がサンマを獲ってきて
お寿司屋の板前さんなどが買うわけです。
板前さんが自分のお寿司屋さんでサンマを出すために
豊洲市場でサンマを買ってくるわけです。
だから板前さんが需要曲線Dに該当します。

マーシャル
ここまでまとめると

・供給曲線S・・・サンマを獲ってくる漁師さん
・需要曲線D・・・サンマを買うお寿司屋の板前さん

ということです。

10万匹

たとえば10万匹のサンマが獲れればちょうどよいとしましょう。
需要と供給がぴったり一致するということです。

ではたまたま海が荒れていたとしましょう。
サンマが不漁だったとします。
たとえば2万匹しかサンマが獲れなかったとします。

2万円だと50円

2万匹のところから上に登り、
左側の価格を見てみると50円だったとしましょう。
これは漁師さんたちは最低50円くらいで売れないかな?
と希望しているという意味になります。

つまり漁師の立場で考えたときに
サンマが2万匹水揚げされたのですが、
1匹あたり50円くらいで売れないかな?
と考えているってことです。

もちろん50円よりもっと高額で売りたいでしょう。
でも、『最低』50円くらいで売れないかな?って考えているわけですね。

需要曲線

これに対して2万匹から需要曲線にぶつかった点における
価格を見てみると70円だったとしましょう。

これは板前さん(お客さん)の立場で「70円で買いますよ」
という値段を提示しているってことです。

需要曲線

ここまでまとめると
サンマが10万匹水揚げされれば問題ありません。
でも、今回はたまたま何らかの原因で2万匹しかサンマが獲れませんでした。
このときは漁師の立場だと(供給曲線S)最低50円で売れないかな?と思っています。
もちろん、もっと高額で売れればうれしいですが・・・。

ところが板前さんたちは
「2万匹というサンマに対して1匹あたり70円で買うよ」という値段を提示してくれています。

なので、漁師の方は最低1匹50円で売れないかな?
と思っていたわけです。
でも、実際板前さんは70円で買うよといってくれているわけです。

これは漁師としてはうれしい話ですね。
だから次の漁ではもっとサンマを獲ってこようという気持ちになるでしょう。
これはわかりますよね。

つまり2万匹と数量が少ない状況において
生産者(今回の例では漁師)の方が最低価格(ここでは50円)を設定するのに対して
実際買うという消費者(ここでは板前さん)が提示する価格の方が高いということです。

このときは漁師のモチベーションが上がるため
数量が増える方向になります。
なので10万匹に近づいていきます。

つまりマーシャル流の数量で調整をするという形になると
2万匹がどんどん増えていき、10万匹に近づいていくと考えます。

したがって結論は必ず10万匹(点E)に戻っていくということです。
これは安定した状況だということになります。
だから行政が介入する必要はありません。
放っておいても元に戻るということです。

18万匹

反対にサンマが異常に獲れてしまったとしましょう。
たとえば18万匹捕れたとします。

すると板前さんは需要曲線Dとぶつかった点の価格である50円でしか買ってくれません。
ところが漁師は供給曲線Sとぶつかる点が70円なので
最低でも70円で売りたいと考えます。

こういうときは漁師たちはモチベーションが下がるので
漁獲量が減っていきます。
だから10万匹に戻っていきます。

ということでマーシャルは数量で調整するというケースです。
マーシャルの立場で分析するときは縦に線を入れて分析します。

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ワルラスとマーシャルが同時に問われた時の対処法(覚え方)

もしワルラスとマーシャルが同時に問われた時、
どう対処すればよいのでしょう?

ワルラスとマーシャルの関係ですが
傾きの符号を見てください。
これはテクニックになります。

傾きの符号を見て
異なるときは意見は一致します。

逆に符号が一致しているときは意見は異なります。

マーシャル

どういうことか?というと
傾きの符号が違うということはどういうことでしょう?
たとえば需要曲線Dって右下がりなので傾きの符号はマイナスですね。

供給曲線Sは右上がりなので傾きの符号はプラスですね。

こんな感じで右下がりと右上がりの場合には
マイナスとプラスということで符号が違っています。
こんな感じで符号が違っているときは意見は同じです。
つまりマーシャルでもワルラスでも安定する。
要するにどちらも安定するという結論になります。

逆に傾きの符号が一致するケースもあります。
たとえばどちらも右下がり(符号がマイナス)とか
どちらも右上がり(符号がプラス)

符号が一致するというケースは

・どちらも符号がプラス(どちらも右上がり)
・どちらも符号がマイナス(どちらも右下がり)

です。

このときは意見が違ってきます。
どちらかが安定するという結論になったら
もう1つは安定しない(不安定になる)という結論になります。

ここまでまとめると

・傾きの符号が一致しない・・・どちらも安定する
・傾きの符号が一致する・・・片方が安定するけど、片方は安定しない

と覚えておきましょう。
というケースです。

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ワルラスとマーシャルの覚え方まとめ

覚え方として重要

・ワルラスは価格で調整、横に線を入れて分析
・マーシャルは数量で調整、縦に線を入れて分析

です。

これを覚えておくと
本番の試験で間違えなくなると思います。

ただ需要が右下がりで
供給が右上がりという状況であれば結論は同じです。

どっちの立場でも安定します。
心配する必要はないということです。
ただ見方は違います。
ワルラスは価格で調整します。
マーシャルは横の数量で調整します。

以上で解説を終わります。