参考文献・URL
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前回の記事では無差別曲線と限界代替率について
解説しました。
⇒無差別曲線とは何か?分かりやすく解説
⇒無差別曲線の性質と関係する限界代替率とは?
今回は予算制約線について解説します。
予算制約線とは?
予算制約線とは購入可能線ともいいます。
購入が可能な線というくらいですから、
限られた予算の中でギリギリ買える2つの財の組み合わせのことをいいます。
予算制約線書き方例

今仮に予算が4000円あるとします。
そしてビール100mL800円、コーラ100mL400円だとします。
すると予算制約線(購入可能線)は以下のようになります。
どうして上のような予算制約線になるのでしょうか?
まず予算が4000円です。
で、「コーラは1滴もいらない、ビールだけ買おう」
となったら、ビールだけ4000円分買うことになりますね。
ビールは100mLで800円するので、
500mL買えますね。
つまりコーラが0mLのとき、
コーラは500mL買えるってことです。
今度は逆に「これから仕事でビールを飲めないので
コーラだけにしようかな」となったら、、、
コーラは100mLあたり400円、自分の持ち金(予算)は
4000円なので、1000mL買えます。

これを直線で結ぶと予算制約線が出来上がるわけです。
次にコーラを800mL買うとしましょう。
すると8×400円=3200円なので、
予算4000円ー3200円=800円残っています。
だからビールを100mL分買えますね。

上の予算制約線のピンクのところが
コーラ800mLに対してビール100mLを表しています。
コーラ800mLに対してビール100mLというのも
4000円という予算ちょうどということになります。
こんな感じで予算ちょうどで買える2つの財の組み合わせを
表した線のことを予算制約線っていっています。
なので、たとえば

上記予算制約線より左下の青丸の点にある場合、
(ビール100mL、コーラ300mL)だと予算の範囲内です。
ビール100mLは800円、コーラ300mLで1200円なので
合計2000円なので、まだ2000円余分に買える状態です。
なので、お店の人に4000円支払っても
おつりが返ってきます。

今度は予算制約線より右上の黄緑色の点、
ビールが500mLでコーラが300mLの状態だと
予算4000円では買えない状態です。
予算制約線より右上だと予算オーバーになるってことです。
逆に予算制約線より左下にあれば予算範囲内、
予算制約線上だと、予算ぴったりってことです。
予算制約線の式
予算制約線の式は、、、

です。
M(予算)ぴったりで購入できる価格っていうのは
Xの合計価格とYの合計価格を加えたものということです。
上記予算制約線の式を変形して『Y=』の式にしてみましょう。
すると、、、

となりますね。
こうやって式を変形することで
上のように予算制約線を作成することができます。
切片というのはXが0のときのYの値のことです。
ビールとコーラの例でいうと、
コーラが0mLのときのビールの値が切片です。
予算制約線のシフト要因
予算制約線がシフトする要因についてまとめてみますね。
まず、

上の予算制約線みたいに右シフトするのは
予算が増加した時に起こります。
予算が増えると、以前よりいっぱい買えます。
たとえば、予算を8000円とさっきの例より
2倍にしたら、コーラを0とすると
ビールが100mL800円なので1000mL買えます。
ビールが0ならコーラは100mL400円なので
2000mL買えます。
こんな感じで、予算を増やせば、予算制約線は全体的に右にシフトします。

逆に予算を削ると予算制約線は左側にシフトします。

上の予算制約線ですが、右にシフトしている感じですが
切片は変わってませんね。
ということはYだけを購入できる数量は同じ。
だけど、Xを購入できる数量は増えたってことです。
これはXの値段が安くなり
Xを購入できる数量が増えたケースです。
でも、予算とYの値段は変わっていません。
それからこのケースはどうでしょう?

上はXの値段は変わってないけど
Yの値段が安くなり、
Yだけがたくさん購入できるようになったケースです。
以上で予算制約線に関する解説を終わります。