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この記事では需要の交差弾力性について
解説していきたいと思います。
需要の交差弾力性の式
需要の交差弾力性は以下のような式で表すことができます。
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
需要の交差弾力性の式は
B財の需要変化率をA財の価格変化率で割ったものです。
もし上記式の分子でB財をA財に変えると
需要の価格弾力性の式と同じになります。
⇒需要の価格弾力性とは?グラフを使ってわかりやすく解説
でも、需要の交差弾力性では分子がA財ではなくB財になっています。
だからA財の価格の変化がB財の需要にどのような影響を与えるのか?
が、需要の交差弾力性になります。
逆にいうと需要の交差弾力性とは
B財の需要変化率をA財の価格変化率で割ったもののことです。
こんな感じでA財とB財が交差しているので
需要の交差弾力性というわけですね。
では需要の交差弾力性を計算することで
何がわかるのでしょう?
計算することでA財とB財の関係性がわかります。
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
計算した結果、数字がプラスなのか、ゼロなのか
マイナスなのかによって2財の間がどんな関係にあるのか
わかります。
需要の交差弾力性について例を挙げて考えてみる
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
フランス旅行と北海道旅行の関係
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
もし北海道旅行が安くなったとしたら
フランス旅行の需要はどうなるでしょう?
「とりあえず旅行に行きたい」と思っている人だったら、
北海道旅行が安くなったのなら、
「じゃ、北海道旅行にしようかな」となりますね。
ということは北海道旅行の需要は増えます。
すると、「とりあえず旅行に行きたいな」と
フランス旅行でも北海道旅行でもどちらでもよい方だと
北海道旅行に行ってしまうので
フランス旅行の需要は下がります。
となると、A財を北海道旅行、B財をフランス旅行とすると
需要の交差弾力性はどうなるでしょう?
A財の北海道旅行は価格が下がっているのでマイナスですね。
B財の需要は減っているのでマイナス。
よって需要の交差弾力性はマイナス÷マイナス=プラス
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
上記図より、需要の交差弾力性はプラスなので代替関係だといえます。
フランスに行かずに北海道旅行に行こうという感じです。
代替関係とは替わりになるような関係のことです。
逆に北海道旅行が高くなったなら
フランス旅行に行こうという人が増えるでしょう。
となると、北海道旅行の価格が高くなる(プラス)と
フランス旅行への需要が増える(プラス)なので
需要の交差弾力性はプラス÷プラス=プラス
となります。
やはり代替関係ですね。
カレーライス専門店と喫茶店の関係
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
カレーライス専門店をB財、喫茶店をA財とします。
そして喫茶店全体の価格が安くなったとします。
もし喫茶店の値段が安くなっても
カレーライスを食べたい人はカレーライス専門店に行くでしょう。
だからB財(カレーライス)の需要は変化しません。
だからB財の需要の変化率は0です。
よって、
需要の交差弾力性は0(B財)÷マイナス(A財)=0となります。
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
需要の交差弾力性が0なので、無関係です。
逆に喫茶店の値段が上がっても
カレーを食べたい人はカレー屋さんに行くことに変わりありません。
だからやはり需要の交差弾力性は無関係となります。
スマホと画面保護シールの関係
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
スマホに貼って画面を保護するシールをB財、
スマホをA財としましょう。
もしスマホが安くなったらどうでしょう?
スマホ買う人が増えるでしょう。
画面保護シールというのはスマホの画面に貼るものなので
スマホのついでに保護シールも買うでしょう。
ということはスマホが安くなったら(A財マイナス)
画面保護シールの需要は増える(B財プラス)でしょう。
ということは
需要の交差弾力性はプラス÷マイナス=マイナス
となりますね。
![需要の交差弾力性](https://www.management-consultant.info/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
需要の交差弾力性がマイナスの関係を補完関係といいます。
逆にスマホの価格が高くなると、
画面保護シールの需要は下がるでしょう。
スマホが売れなかったら画面保護シールを買う必要がなくなりますから。
ということは需要の交差弾力性は
マイナス(B財の需要が減る)÷プラス(A財の価格が上がる)
=マイナス
となり、やはり補完関係にあることがわかりますね。