前回の記事でどんな材料費が直接材料費になり
どんな材料費が間接材料費になるのか、
例を挙げて解説しました。
⇒直接材料費について例を挙げてわかりやすく分類
⇒間接材料費について例を挙げて解説
今回の記事では材料を適切に仕訳していきましょう。
材料の仕訳方法を考える前に
次回は材料費の仕訳について解説しますが
材料費は材料を製造工程で使用して初めていえます。
つまり、材料⇒使用⇒材料費
という流れです。
別の言い方をすると
材料と材料費は違います。
今回は材料の仕訳について解説していきます。
材料の仕訳
まず工場で使用する材料を
どこからから買ってきます。
このとき材料は貸借対照表上、資産に該当します。
なので材料の購入=資産の増加
です。
それから、材料の購入時に付随費用が掛かった場合、
付随費用も材料の購入原価に含めて処理します。
これは別に材料の場合に限った話ではありません。
商業簿記の有価証券や商品にも言えることです。
つまり、材料自体の値段のことを購入代価といいます。
そしてそのほかに材料ですからクロネコヤマトの宅急便の送料がかかったり
誰か仲介者に手数料を支払ったりすることがあります。
こういったものをすべて含めて付随費用といって
購入代価+付随費用=購入原価
となります。
ということで材料の購入原価は
・付随費用=買入手数料や宅急便の送料など材料の購入にともなってかかる費用のこと
です。
では実際に仕訳をやってみましょう。
材料の仕訳例題
例題
材料30㎏(@200円)を掛けで購入しました。
このとき引取運賃300円を現金で支払いました。
この例題を図にすると以下のような感じになります。
材料が会社にやってきます。
材料を運送してくれた配達員に会社が引取運賃300円を支払っています。
ということで、この300円を材料自体の値段に含めていきます。
ということで仕訳していくと
借方が材料で6300円、そして貸方が買掛金6000円と現金300円となります。
材料の金額ですが元々の購入代価が
@200円×30㎏=6000円ですが
引取運賃300円も含めた形で6300円としています。
別の言い方をすると
材料を購入したということは材料という資産の増加です。
それから掛けで購入というのは買掛金という負債の増加だから貸方に書きます。
そして現金で引取運賃を支払ったんだから現金という資産が減ったので
貸方でなく借方に現金300円と書きます。
材料の購入の時にはこんな感じで仕訳します。
ここまでまとめ
・材料購入時には材料勘定の借方に記入する
・このとき購入原価で書くので必ず付随費用(引取運賃など)を含めること
材料を返品するときの仕訳方法
購入した材料が一部、品物が違っていた何かの理由で返品する場合があります。
先ほどの例題の続きを考えてみましょう。
例題
材料30㎏(@200円)を掛けで購入しました。
このとき引取運賃300円を現金で支払いました。
がしかし、掛けで購入した材料のうち1,000円分を返品し、
代金は買掛金を減額することにした。
返品は購入の逆の行為です。
ですから、以下のような仕訳になります。
こんな感じで返品の場合には材料の購入時と逆の仕訳をします。
以上で材料の仕訳についての解説を終わります。