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1次試験

中小企業における所有と経営の分離ってどんな感じ?




会社って誰のものか?
経営者の思うがままにしているから経営者のものだともいえるし。
従業員みんなの物といってもいいかもしれません。

ですが、前提として法律上、
株式会社の所有者は株主です。

なぜなら株主はリスクをとってお金を出しているからです。
経営者は株主から任されて会社を運営しているだけの人にすぎません。

これが所有と経営の分離です。
詳しくは以下の記事で解説しています。
所有と経営の分離とは?簡単にわかりやすく解説
所有と経営の分離のデメリットについてわかりやすく解説

法律上はそうなんですけど
現実ってちょっと違うって話なんです。

たとえばあなたが50万円出して
日産自動車の株を買ったとしましょう。

法律的には日産のいろんな財産のうち
50万円分は自分のものだと思ってもいいかもしれません。
また、日産自動車の株主であるあなたは
日産自動車の社長より法律的には偉いんだと言えるかもしれませんね。

ところが現実にはそんなように思いません。
日産の株を買ったからといって
日産の資産のうち50万円が自分の物だと普通は思いません。

大半の人は株価が上がって儲かって
配当がたくさんもらえればいいなくらいしか思いません。
ただ、これは大企業レベルの話です。

株式会社は制度上、会社が発展して大きくなるにしたがって
必ず株主さんと経営者の関係が変わってくるという宿命があるからなんです。

個人経営レベルとか中小企業レベルの会社だと、
所有と経営の分離の考え方はちょっと違います。

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中小企業でも個人経営レベルだと所有と経営の分離はどんな感じ?

個人事業主

まず一応株式会社だけど、
個人経営レベルの会社の場合、所有と経営の分離は
どんな感じなのでしょう?

この状態は通常、
株主=経営者
という状態です。

つまり、所有する人と経営する人が人格的に同一で
一致している状態です。

たとえば、あなたの家の近くの酒屋さんとかタピオカ屋さんが
該当します。

自分たちのお金を使って
自分たちでお酒を仕入れて商売しているわけです。
だから所有している人と経営している人が同じ状態です。

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中小企業にフォーカスして所有と経営の分離ってどんな感じか解説

ところが会社が発展して大きくなると
個人経営が中小企業レベルの株式会社になります。

今度は株主と経営者は分かれます
たとえばあなたが酒屋を経営し始めたとしましょう。
最初は個人経営です。
なので自分のお金で自分で経営します。

ですが、うまいこといって成功したら
店舗を拡大したり、酒屋だけでなくコンビニも経営したりすると
自分だけで経営するのは難しくなります。

そうなると、お酒に詳しい人とか
コンビニ経営に詳しい人に運営を任せるようになってくるわけです。

ということはあなたは株主となって
お金を出し、酒屋とかコンビニの経営者に経営させ
売上が上がり、給料をもらうわけです。

株主であるあなたは会社の儲けを配当金としてもらいます。

こんな感じで個人経営から中小企業レベルになると
所有する人と経営する人は別人になっているわけです。

では中小企業だと完全に所有と経営の分離と言い切れるか?
というとそうではありません。

なぜなら、支配とかコントロールと言われる要素が
中小企業にはないからです。

中小企業においては株主は経営者を支配、コントロールできるからです。

理由は2つあります。
1つ目の理由としては
中小規模の企業なので経営者側で必要な資金が少額で
まだ株式が分散しません。

たとえば酒屋がどんどん大きくなり多店舗展開になったとしても
上場企業ほど大きくありません。
経営者として必要なお金が5000万円くらいだったとしましょう。

これくらいなら、経営者が1人で出資できるかもしれません。
株式会社って資本多数決制です。

資本多数決制についてはこちらの記事でご確認ください。
合同会社とは?メリットについてわかりやすく解説

なので1人で全額出資しているなら
この人の発言権は100%となります。

所有と経営が完全に分離しているとはいえませんね。

2つ目の理由としては
個人経営時代にやっていた酒屋がどんどん大きくなっているわけなので
本人は酒屋のノウハウを持っているわけです。

なので、各店舗に対して株主があれこれ口出しできるわけです。
「お酒はあそこから仕入れた方が安いぞ」とか
「このお酒の保存は~℃が最適だぞ」とか。

こんな感じで経営に介入することができます。

以上のことから
大規模な株式会社ほど所有と経営の分離ができているわけではありません。

以上で中小企業レベルにおける
所有と経営の分離についての解説を終わります。