参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
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前回の記事では経済学で使う短期と長期という用語は
会計学とはちょっと違うよって話をしました。
⇒ミクロ経済学における短期と長期の違い
同じ費用であっても
短期と長期では、取り扱い方が変わってくるわけです。
今回の記事では、
可変費用と固定費用ってどんな費用なのか?わかりやすく解説します。
可変費用、固定費用とは?
総費用は
・可変費用(Variable Cost)
・固定費用(Fixed Cost)
の2つに分けることができます。
可変費用(VC)は変動費とよぶこともあります。
いろいろと変化するから可変費用とか変動費とか言ったりするんです。
たとえば、消しゴムの生産量が変化すると
いろいろと費用の大きさが変わってくる部分が出てきます。
こういうのが可変費用です。
具体的には人件費は可変費用に該当します。
たとえば、消しゴムを1カ月で1万個作り、人件費が100万円かかったとしましょう。
翌月消しゴム1カ月で2万個に増え、人件費も200万円に増えたとしましょう。
こんな感じで生産量が増えたり減ったりすると
その増減に応じながら費用も増えたり減ったりするものを可変費用とか変動費とか
言ったります。
これに対して固定費はFCと略して言ううことがあります。
固定費は固定されている、動かない費用のことです。
たとえば光熱費の基本料金は固定費です。
電気代の基本料金はどれだけ電気を使っても使わなくても
金額は同じです。変化しません。
たとえば、今月の電気代の基本料金は1万円で
翌月の電気料金の基本料金も1万円です。
こんな感じで生産量は増減しているのに
変化しない固定された費用のことを固定費(FC)といいます。
可変費用と固定費用のグラフ
総費用は可変費用と固定費用に分離して考え、
最後は総合して考えたりします。
このことをグラフで表すと、
こんな感じになります(このグラフは短期の費用関数になります)。
短期というのは設備が変化しないという前提条件のもとで
費用を考えるってことです。
⇒ミクロ経済学における短期と長期の違い
なので短期といっても固定費用(FC)は存在します。
たとえば電気の基本料金は短期であっても固定費になります。
グラフの説明に戻りますね。
縦軸は総費用(可変費用+固定費用)で
横軸は消しゴムなどの生産量Qです。
短期の総費用曲線(費用関数とも)は一般的に上記のように
逆S字型の曲線になります。
で、青い直線が横にまっすぐ引かれていますね。
これは固定費用(FC)です。
光熱費の基本料金です。
たとえば、消しゴムを1個も作らなくても
光熱費の基本料金は一定でかかります。
仮に光熱費の基本料金が1万円なら、
消しゴム0個でも、1個でも100個でも
光熱費の基本料金は1万円のままです。
この固定費に消しゴム工場で働いているスタッフのお給料が入ります。
このお給料が可変費用となり、
上記グラフなら紫色のところになります。
そして青い固定費用と紫色の可変費用を合わせた
赤い線が総費用(TC)となります。
で、それぞれの生産量Qのときに
いったいいくらトータルでコストがかかるのか?
表したのが総費用曲線といいます。
別の言い方をすると
消しゴムなどの生産量と総費用TC2つの関係を
グラフで表したものが総費用曲線です。
総費用曲線の特徴は逆S字型の曲線になることです。