参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
前回解説した、公定歩合ですが、
2020年現在、公定歩合は存在しません。
⇒公定歩合操作についてわかりやすく解説
ちなみに公定歩合とは
日本銀行が市中銀行にお金を貸すときにつける金利のことですが
では日銀はどうやって市中銀行にお金を貸しているのでしょうか?
その答えになるのが無担保翌日物コールレートです。
「この記事はゼロ金利政策じゃないの?」
と思われたかもしれません。
ゼロ金利政策について説明するために
無担保翌日物コールレートの知識は必須です。
ですので今回の記事では無担保翌日物コールレートと
ゼロ金利政策についてわかりやすく解説していきたいと思います。
無担保翌日物コールレートとゼロ金利政策についてわかりやすく解説
以前存在した公定歩合に代わるものとして
無担保翌日物コールレートが登場しました。
無担保翌日物コールレートを指標として考えているんです。
この無担保翌日物コールレートとゼロ金利政策は
関連しています。
わかりやすく解説していきますね。
まずこちらの図をご覧ください。
日本銀行、X銀行、Y銀行があります。
そしてX銀行とY銀行(どちらも市中銀行、りそな銀行みたいな一般的な銀行)の間で
資金の貸し借りがあるとしましょう。
こんな感じでX銀行とY銀行の間でお金の貸し借りする場合には
金利が必要になります。
どんな世界でもお金を借りるなら
利息をつけて返済するのは当然のことです。
で、銀行間でお金の貸し借りをする時に設定される金利がコールレートになります。
つまり、コールレート=金利です。
ところで日本銀行は市中銀行間(X銀行とY銀行)でやりとりしている
お金の貸し借りに伴う金利(コールレート)に着目しています。
そして日本銀行は銀行の中でトップの地位です。
コールレートをいじることができます。
もし金利(コールレート)を0にしたとしたら・・・
これがゼロ金利政策といいます。
ちなみにコールレートの名前の由来ですが、
銀行同士でお金の貸し借りをするとき、
電話(コール)でやりとりするからです。
そして電話でお金の貸し借りのやりとりをして
そのときに設定される金利だからコールレートっていいます。
そして日本銀行がコールレートを0に下げることを
ゼロ金利政策といいます。
また、銀行同士でお金の貸し借りをするとき
無担保(担保をとらないということ)だったりします。
しかも返済は翌日の場合に、翌日物といいます。
以上をまとめると
無担保翌日物コールレートとは
銀行間で担保なしで翌日返済するときの金利
のことになります。
この無担保翌日物コールレートを日本銀行が0%にする政策を
ゼロ金利政策といいます。
ではどうしてゼロ金利政策をするのでしょう?
日本銀行が債券を買うことを買いオペレーションといいます。
⇒金融政策とは何か?わかりやすく解説
日本銀行が買いオペレーションをして
どんどん市中銀行にお金を渡します。
結果、市中銀行同士でお金の貸し借りをする必要がなくなりますね。
そもそもお金が足りないから市中銀行同士でお金の貸し借りをしていたわけですから。
買いオペレーションで市中銀行にお金がいきわたります。
結果、コールレートの必要がなくなるから
事実上金利がゼロになってくるわけです。
これがゼロ金利政策です。
今まで日本銀行は公定歩合を設定していましたが、
今は無担保翌日物コールレートを常に監視して
日本の景気をよくしようと日々努力しています。
以上で解説を終わります。