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1次試験

流動性の罠とは?わかりやすく説明




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

前回は貨幣需要の利子弾力性について説明しました。
貨幣需要の利子弾力性についてわかりやすく解説
今回は理解した知識を使って流動性の罠とはどういうものななか、わかりやすく説明していきたいと思います。

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ケインズの流動性の罠とは?わかりやすく解説

ケインズさんの流動性の罠を一言で言うと、『利子率が下限』という意味です。

今、銀行にお金を預けてもほとんど利息がつきません。
本当に金利が低いです。

まさに日本の現状はケインズが言っていた
流動性の罠という状態なのかもしれません。

利子率が下限というのは一番低いわけです。
ということは逆に債券価格は一番高いんです。

利子率の動きと債券価格の動きは必ず逆になります。

利子率が上がる⇒債券価格は下がる
利子率が下がる⇒債券価格は上がる

です。

これは前回解説していますので「よくわからない!」という方は
先にこちらの記事を読んでくださいね。
流動性選好説とは?わかりやすく説明

ここまでまとめると
流動性の罠(利子率が下限)により
利子率が一番低いところまでくるということは債券価格は一番高いところまで来ます

ここであなたに質問です。

流動性の罠の状態であなたは債券を買いますか?
「買うわけないじゃん!」と思ったあなたは正しいです。

流動性の罠⇒利子率が下限⇒債券価格が最高に高い
債券価格が高いときにわざわざ債券を買うなんてどうかしてますよね。

こういった投資に利用するものは安く買って高く売るのが基本ですからね。
一番高い時に買ったら損するに決まってますよね。

ということはみんな債券を買わないでお金のまま保有することになります。
この状況を頭に入れておいてください。

次にグラフを使って流動性の罠について説明します。

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流動性の罠をグラフを使ってわかりやすく解説

これから解説するグラフは前回の記事の理解が前提です。
よくわからないと感じた方は先にこちらをご覧ください。
貨幣需要の利子弾力性についてわかりやすく解説

流動性の罠のグラフ

このグラフは流動性選好表です。
流動性選好表というのは手元にどれくらいお金が必要かということを表す線のことです。

通常は流動性選好表というのは右下がりです。
こんな感じ。
流動性選好表

ですが、流動性の罠の状態は

流動性の罠のグラフ

となります。

でも、ケインズさんは1929年世界大恐慌が起こった時に登場した学者さんです。
不況が続いていた時代です。

不況が続くとたいてい銀行の利子率は下がることが多いです。
ですので、こんなグラフになります。

不況

どんどん不況で利子率が下がります。
ただ、ケインズは「どこかで下限がくるだろう。これ以上は下がらない状況がくるだろう」と
考えました。

だから、ケインズは以下の青い部分のように
いくら不況でもこれ以上利子率は下がらないと考えました。

不況でもこれ以上利子率下がらない

だから、オレンジ色の線のように直線になってしまうんです。
このオレンジ色の部分が流動性の罠の領域になります。

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流動性の罠とは?まとめ

不況でもこれ以上利子率下がらない

流動性の罠の場合、流行性選好表が水平になります。
なぜなら利子率が下限だからです。

利子率が下限だからそれ以上、下がないわけです。

ケインズの流動性の罠という状況になると、
利子率に下限があるため、不況になってもどんどん下に向かうのではなく、
水平になります。

この水平部分が流動性の罠です。

この流動性の罠ですが、貨幣需要の利子弾力性で説明しますと、、、
貨幣需要の利子弾力性についてわかりやすく解説

貨幣需要の利子弾力性が無限大

このタイプと似ています。
つまり流動性の罠は流動性選好表が水平になるってことです。

ですから流動性の罠は貨幣需要の利子弾力性でいうと無限大になります。
0ではないってことです。

0だとこんなグラフになります。

貨幣需要の利子弾力性が0のケース

こんな感じの垂直なグラフに流動性の罠はなりませんので
ご注意下さい。