ルソーの名言といったら「ものを知らない人はよくしゃべり、よく知っている人はあまりしゃべらない。」
が有名かもしれませんし、他のサイトにも載っているでしょう。
当サイトではそんなどこにでも載っているような名言ではなく
他のサイトでは載ってないであろうジャン=ジャック・ルソーの名言とその意味を
わかりやすく解説していきたいと思います。
ジャン=ジャック・ルソーの名言とその意味
ルソーで有名な著書は2つあります。
の2つが有名ですね。
特に社会契約論が有名ですね。
ただ、間違えないでください。
社会契約『説』は学説の名前でルソーが書いたのは社会契約『論』ですから。
⇒社会契約説で有名なロックの重要ポイント(ホッブズとの違い)
⇒社会契約説で有名なホッブズについてわかりやすく解説
それからルソーのキーワードは孤立です。
ルソーは『人間は孤立していてかつ自由で自足的な幸福を共有』しているといいました。
どういう意味でしょう?
たとえば、2月の真冬の朝、目覚めたとしましょう。
ベッドの中で、一人丸まってぬくぬくしている状況ってすごく幸せですね。
この状況は孤立していて自由で持続的な幸福を共有していますよね。
ちなみに
幸福とは良い資産、良い料理人、良い消化。
があります。
それからルソーは現実の社会は私有財産制に基づく不平等や
支配と悪徳のはびこる社会は有害であり、これらによって人間は堕落してしまったから
人間性を回復するために自分自身を共同体に完全に委譲すると考えました。
社会契約『説』の方で有名なホッブスは自分たちの『自己保存権』を
勝手に使うのではなくて、
唯一の人間あるいは唯一の合議体に譲りわたしたらどうか?と主張しました。
「よくわからない!」という方はこちらで詳しく解説しているのでご覧ください。
⇒社会契約説で有名なホッブズについてわかりやすく解説
これに対してルソーは「共同体に全面的に委譲せよ」と主張しました。
例えるなら、あなたはコンビニでアルバイトしているとしましょう。
そのコンビニはあなたであり、あなたはそのコンビニであるといった形になった場合に
あなたの意思はそのコンビニの意思と同じになっていきますね。
そうすると一般意思といわれる共同体の意思、常に公共の利益(共同体の利益)を目指している意思ができあがり、
その意思というものに人間は嫌々ながらに従うのではなく、
従っていけるとルソーは考えました。
嫌々ながら従うのではありません。
その共同体はあなたであり、あなたはその共同体だからです。
誤解を恐れずにいったら、あなたのコンビニだったら
自分の思い通りなので嫌々仕事するわけありませんよね。
労働基準法はどうして会社の経営者を縛り、労働者を守る法律か?
っていったら社長の指示に嫌々ながら従う労働者は精神的にきついからですよ。
でも、経営者は自分の意思で会社を経営しているので楽しいから
労働基準法が適用されないわけです。
たとえば社長が1日9時間働いても20時間働いても違法ではありません。
楽しいから頑張っている経営者なら1日20時間働いてもつらくないし
しんどくなったら自分の意思で家に帰ることができるからです。
話を元に戻します。
共同体の意思って何で示されるの?となると『法』になります。
共同体の意思は『法』で示されるわけです。
なので、法に従うのは当然だとなりますよね。
なぜならその法は自分の意思と合致するから。
たとえば、あなた=コンビニの状況で、
そのコンビニのルール(トイレ掃除は朝9時にするとか)を決めたのはあなただからです。
自分で決めたルールなら従おうってなりますよね。
ルールに従いたくないと感じるのは他人が勝手に決めたからです。
そして最後にルソーの名言です。
意思は他者に譲渡することも分割することもできない。
です。
どういう意味でしょう?
たとえば、あなたは京都府に住んでいるとしましょう。
あなたは選挙である政治家に投票し、その政治家は衆議院議員になったとしましょう。
ただ、その政治家であっても、あなたの意思を譲渡も分割もできないとルソーは考えました。
なので、ルソーは代議政治(間接民主制)を否定しました。
直接民主制をルソーは支持しました。
つまりルソーは何か決めるのならみんな集まって決めればいいと考えたわけです。
以上でルソーの名言と意味についての解説を終わります。