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1次試験

コンテスタビリティ理論についてわかりやすく解説




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]

コンテスタビリティ理論、
どこかで似たような用語を聞いたことないですか?

「そうですね、コンテスト」って言葉に
似ていますね。

コンテストとは競争のことです。
なのでコンテスタビリティ理論のコンテスタビリティとは
『競争が可能な』という意味になります。

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コンテスタビリティ理論とは?

コンテスタビリティ理論とは市場の中にいる企業の数が
少なかったとしても参入できるという脅威がある限り
価格は最小費用になるので最適な資源配分になるという理論のことです。

ではコンテスタビリティ理論が成り立つ市場には
どんな市場があるのでしょう?

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コンテスタブル市場

コンテスタビリティ理論を理解するために
コンテスタブル市場について解説します。

コンテスタブル市場は以下の4つの条件を満たす市場のことをいいます。

条件1.参入障壁がない

まず参入障壁がない市場です。
参入障壁とは、その市場に入るのに障害がないことをいいます。

たとえば法律事務所を経営しようと思ったら
弁護士資格が必要です。

なので、弁護士資格のない方は
弁護士の市場には入れません。

そう考えると参入障壁は高いと言えます。

逆にネットショップのアマゾンなどで中古の本を売る市場。
これは参入障壁は低いです。

本さえ持っていれば
誰でも参入することができるからです。

で、コンテスタブル市場が成り立つ市場と言うのは
参入障壁がないというのが条件
になります。

条件2.新規参入しても不利なところがない

いくら参入障壁が低いからといっても
古くからやっている企業の方が圧倒的に有利だと
コンテスタブル市場は成り立ちません。

新規参入しても古くからやっている企業と
対等にやりあえる市場こそ、コンテスタブル市場が成り立ちます。

条件3.対抗策をとるのに時間がかかる

新規参入してきた企業がいきなり
その市場で値下げをしてきたとします。

となりと、お客さんはその新規参入してきた企業に
群がる可能性があります。

すると古くからやっている会社のお客さんが減ります。

古くからやっている企業は
何らかの対抗策をとらないと倒産してしまうかもしれません。
ただ、対抗策をとるのに時間がかかってしまうというのが条件です。

大きな会社ほど、対抗策の承認を上司から得るのに
時間がかかるものです。

係長の印鑑、課長の印鑑、部長の印鑑、社長の印鑑という感じで
たくさんの上司の承認を得るとなると
もしかしたら1ヶ月くらいかかってもおかしくありません。

こういった対抗策に遅れがでるというのが
コンテスタブル市場の条件となります。

条件4.撤退してもサンクコストがかからない

サンクコストとは無駄なコストのことです。
たとえば、あなたがたこ焼き屋さんをやっていたけど
撤退するとしましょう。

そのとき、初期投資したたこ焼き器って
他のビジネスをするとしたら
まったく無駄なものですね。

こういった撤退するときに無駄になるようなコストを
サンクコストと言います。

で、コンテスタビリティ理論だと
無駄なコストがないってことです。
だから撤退が簡単だし自由という意味です。

以上4つの条件を満たす市場をコンテスタブル市場といいます。

で、コンテスタブル市場の場合、いつ新規参入企業が
入ってくるかわかりませんね。

以上で解説を終わります。

もし独占市場や寡占市場であったときに
利潤最大化を目指して価格を上げ過ぎてしまうと
すぐに企業が新規に参入してきてしまいます。
寡占市場とはどんな特徴をもつ市場なのか解説
独占市場における利潤最大化と価格決定についてわかりやすく解説

だから、新規参入させないためには
価格を最小にして「新規参入してきても意味ないですよ」
という状態にせざるを得ないという理論を
コンテスタビリティ理論
といいます。

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ヒットエンドラン戦略とは?

コンテスタブル市場だと新規参入も撤退も自由です。
だから新規参入します。

既存の企業は対抗しようとしますが
条件3で解説しましたように対抗するのに時間がかかります。

で、時間がたって既存企業が対抗してきて
新規参入企業がこれ以上経営するのがしんどいようなら
撤退してしまいます。

でもその新規参入企業は、既存企業が対抗してくるまで
利潤を上げているわけです。

こんな感じで野球のヒットエンドランのように
ヒットを打って、相手が対抗してきたら
すぐに逃げるような戦略をヒットエンドラン戦略といいます。