1次試験

インフレ供給曲線の重要ポイントについてわかりやすく解説

インフレ供給曲線の重要ポイント




参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編

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今回の記事ではインフレ供給曲線の重要ポイントについてわかりやすく解説していきます。

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インフレ供給曲線の重要ポイント

インフレ供給曲線は『供給』なので『S』と略されることが多いです。
当サイトでもこの記事中で『S』が登場したらインフレ供給曲線を意味します。

本題に入っていきますが、インフレ供給曲線ですが
インフレを供給するという意味ではありません。

インフレ率版の総供給曲線のことをインフレ供給曲線(AS)といいます。
総供給曲線(AS曲線)を導出してみます
なぜ総供給曲線は右上がりになるのか?
インフレ率(物価上昇率)と失業率の関係

総供給曲線ASというのは労働市場から導かれます。
今回のインフレ供給曲線は労働市場とも関係するフィリップス曲線を利用して
説明していきますね。
物価版フィリップス曲線についてわかりやすく解説

フィリップス曲線において期待インフレ率を導入したバージョンは

$π= $$π^{e}ー $$a(u-u_N) $
uは失業率
aは正の定数
$π^{e} $は期待インフレ率
$π $はインフレ率
$u_N $は自然失業率

となります。

インフレ率版の総供給曲線がインフレ供給曲線(AS)といいましたね。
なので、インフレ率と国民所得との関係をインフレ供給曲線は示しています。

インフレ率$π $は上記式に示していますが
まだ国民所得Yはまだ示しきれていませんので
オークンの法則(オーカンの法則とも)を導入します。

オークンの法則はオークンさんが発見した一つの法則のことです。

オークンの法則

$u-u_N= $$ーb(YーY_F) $
bは正の定数(1とか2とか3.5とか)
Yは国民所得
$Y_F $は完全雇用国民所得
$u_N $は自然失業率

となります。

そのうえでオークンの法則を図にすると以下のようになります。

完全雇用国民所得

縦軸にu(失業数)、横軸にY(国民所得)をとります。
UN(自然失業率)とは完全雇用のもとにおける失業率のことです。
自然失業率とは?わかりやすく解説

であるならUN(自然失業率)に対応する国民所得YはYF(完全雇用国民所得)になります。
完全雇用国民所得とは?

完全雇用国民所得

もし失業率が自然失業率を上回っているとするなら
完全雇用未満、言い換えると不完全雇用状態となります。
となると国民所得Yは完全雇用国民所得YFよりも少なくなりますね。

つまり、失業率と国民所得の間にもこういった右下がりの関係が成立するわけです。
これをオークンの法則といいます。
失業率が高まれば高まるほど国民所得は小さくなり、
逆に国民所得が大きくなるほど失業率は低くなるというのがオークンの法則です。

次にフィリップス曲線とオークンの法則を合体させましょう。
オークンの法則の左辺($u-u_N $)はフィリップス曲線の右辺($a(u-u_N) $)のaを除いた部分と同じ。
なので、オークンの法則の右辺をフィリップス曲線の右辺に代入することができます。
これは中学校の方程式の知識があれば理解できるはずです。

すると、

フィリップス曲線とオークンの法則の式を合わせると

インフレ供給曲線
$π= $$π^{e}$ $ab(YーY_F) $

となります。
a、bともに係数の頭にマイナスがついているので
2つを掛け合わせるとプラスになるのでご注意ください。

この式をインフレ供給曲線と呼びます。
フィリップス曲線から導かれた国民所得とインフレ率の関係を示すものがインフレ供給曲線です。

このフィリップス曲線をグラフで書くと、、

インフレ供給曲線

縦軸に$π $(インフレ率)、横軸にY(国民所得)をとったとき、
$π $とYの間に入っている係数abは正の値をとっています。

インフレ供給曲線
$π= $$π^{e}$ $ab(YーY_F) $

だからグラフは右上がりになりますね。

また、インフレ供給曲線を必ず通る点があります。
それは完全雇用国民所得水準YFと$π^{e}$(期待インフレ率)の組み合わせです。
どちらもインフレ供給曲線に入っていますが、すでに決定済みのものです。

完全雇用国民所得はすでに決まっているもので、期待インフレ率は
私たちの頭の中ですでに出来上がっているものですから。
だからYFと$π^{e}$を必ず通るような右上がるの線になることは知っておいて損はないでしょう。

それから完全雇用国民所得が変化するとは考えにくいので
もし動くとしたら期待インフレ率となるでしょう。

インフレ供給曲線

もし$π^{e}$が$π^{e´}$に上昇したらどうなるでしょう?
新しい完全雇用国民所得と期待インフレ率の関係は
上記画像のような組み合わせになり、S‘の線になります。
つまり、より上方に描かれることになります。

ということでインフレ供給曲線は右上がりで
かつ、期待インフレ率が上昇すると、それによってグラフは上方にシフトします。
これも知っておきましょう。

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インフレ供給曲線の重要ポイントまとめ

ということで

インフレ供給曲線が何から導かれたか?

・フィリップス曲線
・オークンの法則

でした。

このグラフは右上がりです。
また、期待インフレ率が上昇すると
インフレ供給曲線は上方にシフトするということを
覚えておきましょう。

以上で解説を終わります。
次の記事ではインフレ需要曲線について解説します。