前回、経営理念と経営目標の違いについて解説しました。
⇒経営理念と経営目標の違い
経営理念や経営目標を実行していくうえで
重要なのがSWOT分析です。
この記事ではSWOT分析とは何か、
わかりやすく解説していきたいと思います。
SWOT分析とは?
SWOT分析とはスタンフォード研究所のハンフリー先生たちが1960年代に
考案した分析方法のことです。
1960年代にSWOT分析ができたばかりのころは
失敗理由を探る分析手法でした。
現在では戦略を作る分析手法に変わってきました。
「昔は~だったんだけど、こんな未来になるために
強みを活かしていこう」みたいな使い方をします。
SWOT分析はS(強み)、W(弱み)、O(機会)、T(脅威)
の4つのセクションから、内部環境や外部環境について分析をする手法です。
SWOT分析の中でもS(強み)とW(弱み)は内部環境、
O(機会)とT(脅威)は外部環境に該当します。
で、内部環境は自社内の経営資源である、人、モノ、カネ、情報のことです。
それから外部環境は自社を取り巻く環境のことをいいます。
SWOT分析ではどういう見方、考え方をしていくか、
例を挙げて考えていきましょう。
SWOT分析について例を挙げてわかりやすく解説
たとえば、SWOTの中でもS(強み)とO(機会)に着目してみましょう。
ある保険会社では美女がたくさんいるとします。
街中で歩いていたら、思わず目が行ってしまうくらいの美女です。
美女というのはS(強み)です。
で、美女を男性中心の会社の営業に行かせて
保険の契約をとってこさせるというのはO(機会)です。
強みというのは他の会社よりも美女がたくさんいることです。
なら男性中心の会社に営業に行かせるという戦略の方向性になります。
⇒戦略とは何か?具体例を挙げてわかりやすく解説
O(機会)とW(弱み)に着目
保険会社だけど、営業スタッフに男性しかいません。
そもそも女性スタッフがいないのがW(弱み)です。
この場合、O(機会)として女性スタッフを採用すればよいでしょう。
あるいは男性受けする営業先を
開拓するという方法がよいかもしれません。
こうやってSWOT分析をすることで自社の弱みを
克服することも可能になります。
T(脅威)とS(強み)に着目
たとえば、美女ばかりの保険会社を経営しているとします。
営業成績抜群です。
ですが、同じように美女を多数採用した保険会社が近くにできたとしましょう。
これはT(脅威)です。
このとき、自社のS(強み)を他に探ってみてください。
探ってみたところ、他の保険会社にはないサービスがあるかもしれません。
たとえば、保険契約をしてくれたお客さんは
弁護士さんに24時間無料電話相談できるサービスがあるとか。
これはS(強み)です。
保険の種類によっては交通事故の保険もあるでしょう。
交通事故が起こっただけでも
かなり精神的にきついのに、修理のことやケガのことで
相手と揉めるのは相当しんどいです。
そんなときに弁護士さんにいつでも無料で相談できるなら
保険に加入してもよいと感じる人は多いでしょう。
これを自社のS(強み)として売り出していけば
加入者も増えてくれるはずです。
こんな感じでT(脅威)というリスクを最小限におさえ、
別の強みを発揮していくこともSWOT分析を活用すればできるようになります。
以上でSWOT分析についての解説を終わります。