参考文献・URL
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今回の記事では等量曲線の特徴について解説します。
どんな話になるか?というと、費用をどうやったら最小にできるか?
という観点で考えていくことになります。
会社というのはも利潤を最大化するために動きます。
ただ、利潤最大化が究極の目標ですが、
どうやったら費用を最小化できるのか?という議論もあるんです。
このように書くと、
「商品を1つも作らなければ費用は限りなく0に近づきますよ!
エッヘン!」と思う方も中に入るでしょう。
確かに商品を1つも作らなければ、
材料費などかかりませんから、費用は限りなく0に近づくでしょう。
でも、会社はやっていけません。
商品を開発して作って売るからこそ、
会社に利益が入ってきて、
従業員にお給料を支払えるわけですからね。
なので、費用を最小化するということは
一定の生産量を作るという前提がまぎれこんでいることを
忘れないようにしてください。
たとえば、「消しゴムを100個作りますよ」
みたいな感じで、消しゴム0個ということはあり得ません。
消しゴム100個作る前提で
どうやったら費用を最小化できるか?という話です。
このときに等量曲線が大事になってきます。
ちなみに等量曲線は等生産量曲線ということもあります。
等量曲線とは?
文房具メーカーが消しゴムを50個作るとします。
そんなときにできる上のようなグラフを等量曲線とか等生産量曲線とかいったります。
上記曲線ってどこかで見たことがありません?
以前解説した無差別曲線と形は同じですね。
⇒無差別曲線が右下がりになる理由をわかりやすく解説
等量曲線は消費者行動理論の無差別曲線は基本形は同じだと言われています。
ですから人によっては等量曲線のことを生産者における無差別曲線という人もいるんです。
ここまでまとめると、
等量曲線は無差別曲線と同じ形をとるということです。
また、
上記図のように等量曲線上のどの点をとっても
生産量は等しいです。
だから等量とか等生産量曲線というんです。
ただ、等量曲線は横軸が労働Lで
縦軸が資本Kというところが無差別曲線だと横軸と縦軸で
違う財(商品など)の消費量という点が違います。
ちなみに等量曲線の縦軸である資本Kはお金を使って購入する大型の設備などが該当します。
この辺は生産関数のところで詳しく解説していますのでご覧ください。
⇒生産関数についてわかりやすく説明
ここからが本題です。
等量曲線(等生産量曲線)にはいくつかの特徴があります。
ただ、基本は無差別曲線と特徴自体はほぼ同じです。
ただ、1点だけ違うところがあるのでご注意ください。
等量曲線(等生産量曲線)の特徴
等量曲線の特徴としてはまず、右下がりになります。
それから原点に対して凸です。
それから右上の等量曲線の方が高い生産量になります。
つまり、原点から離れて右上に移動すると、生産量が増えていきます。
また、等量曲線同士は絶対に交わりません。
よって、
等量曲線の特徴は
・右下がりになる
・原点に対して凸になる
・右上に移動するほど生産量が増える
・等量曲線同士は絶対に交わらない
となります。
ここまでの特徴は無差別曲線の特徴とまったく同じです。
で、無差別曲線と等量曲線では
1点だけ違う特徴が存在します。
何が違うのでしょう?
無差別曲線とは違う等量曲線(等生産量曲線)の特徴
無差別曲線は効用でした。
⇒無差別曲線の前提となる序数的効用とは?
無差別曲線における効用Uが等量曲線における生産量だってことです。
で、無差別曲線の場合、効用が100とか200とか言ってましたが、
この数字そのものに意味はないって前回解説しました。
⇒無差別曲線の前提となる序数的効用とは?
でも、今回解説している等量曲線の生産量50個とか100個には意味があります。
ここが無差別曲線と等量曲線の違いです。
以上で等量曲線の特徴についての解説を終わります。