前回の記事ではロストウさんのテイクオフ論について解説しました。
⇒ロストウのテイクオフ論をついてわかりやすく解説
この画像見てピンとくるようならテイクオフ論の理解はばっちりだと思います。
ところで今回の記事では収斂理論とは何か解説しますが、
収斂理論はロストウさんの理解が前提になります。
なので、前回の記事をまだご覧になっていない方は
先にこちらを読んでから戻ってきてくださいね。
⇒ロストウのテイクオフ論をついてわかりやすく解説
ロストウの収斂理論とは?
資本主義、社会主義という区別がありますが、
ロストウさんは資本主義とか社会主義という言葉を使いたがりませんでした。
なぜなら資本主義、社会主義という言葉を使った段階で
マルクスの土俵に乗ることになるからです。
そもそも資本主義という言葉を有名にしたのはマルクスです。
⇒マルクスの階級論についてわかりやすく解説
前回の記事でも解説しましたがロストウさんはマルクスさんに対抗意識を燃やしていましたね。
⇒ロストウのテイクオフ論をついてわかりやすく解説
だから資本主義とか社会主義という区別は重要じゃなくて
産業構造という観点からすると資本主義だろうが社会主義だろうが同じルートを辿って
結局同じ場所にたどり着くはず。
アメリカだろうがソ連だろうが高度大衆消費社会にたどりついていくと
ロストウさんは主張しました。
このような考え方を収斂理論といいます。
収斂(しゅうれん)というのはバラバラだったものが1か所に集中することをいいます。
ですからもともと資本主義と社会主義は別々の道を歩んでいるように見えますが
最終的にたどりつくところは同じで収斂するとロストウさんは主張しました。
つまり、資本主義とか社会主義という違いは大したことがないとロストウさんは考えたわけです。
これに対してマルクスの影響を受けた学者たちは
「そんなことはない」結局、貧困な国は貧困にとどまるはず。
ロストウがいうようにみんなが経済成長してハッピーというのはないという
反論もあります。
以上で収斂理論についての解説を終わります。