1次試験

限定効果モデルとは?わかりやすく解説

限定効果モデルとは




前回の記事では強力効果モデルとは何か?解説しました。
強力効果モデルとは?わかりやすく解説

今回の記事では限定効果モデルとは何か?解説したいと思います。

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限定効果モデルとは?

強力効果モデルでは「メディアには人を動かす力があって怖いな」
と思われていました。
強力効果モデルとは?わかりやすく解説

ところでもう少し研究が進むと
強力効果モデルから限定効果モデルに変化していきます

限定効果モデルとはメディアの影響力は限定的で、
メディアの力だけで人を100%動かすようなことはないという考え方のことです。

もし人を動かすことがあるにしても先有傾向を補強する方向であって、
態度をひっくりかえすことまではできないと限定効果モデルでは考えます。

先有傾向(せんゆうけいこう)とは

もともと持っている考え方、
メディアに接する前から持っている傾向のこと

です。

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限定効果モデルの具体例

ちょっと古い例ですが2004年のアメリカ大統領選挙ですが、
共和党のブッシュ候補と民主党のケリー候補が争いました。

以下wikipediaより引用

2004年アメリカ合衆国大統領選挙(2004ねんアメリカがっしゅうこくだいとうりょうせんきょ、
英語: United States presidential election, 2004)は、
2004年11月2日に行われた第55回アメリカ合衆国大統領選挙である。
現職の共和党のジョージ・W・ブッシュが民主党のジョン・ケリーを激戦の末に下し再選を果たした。
以上引用終了

当時2004年の段階でマイケルムーア監督の『華氏911』という映画が大ヒットしました。
映画の中身はブッシュは大馬鹿野郎だから大統領の資格はないという内容でした。

以下wikipediaより引用

『華氏911』(かしきゅういちいち、原題: Fahrenheit 9/11)は、
映画監督マイケル・ムーアが2004年に発表した、
アメリカ同時多発テロ事件へのジョージ・W・ブッシュ政権の対応を
批判する内容を含むドキュメンタリー映画。
以上引用終了

『華氏911』は大ヒットしたわけですから大統領選挙にはマイナスだったはず。
でも、結果はブッシュの勝利です。
どうしてブッシュが大統領選挙に勝ったのでしょう?

そもそもブッシュ批判の映画を観るのはもともとブッシュが嫌いな人だけだったからです。
ブッシュが嫌いな人が「ブッシュはどんなダメなやつなんだろう。
確かめてみるか!」と思って映画館に足を運んだわけです。

映画を観て「やっぱりブッシュは思い通り、ダメなやつだったよ」と思うだけで
投票行動は変わりません。
当然、もともとブッシュが嫌いな人だから
民主党のジョン・ケリーに投票したことでしょう。

逆にブッシュが好きな人はブッシュを批判するような映画を観ません。
「そんないい加減な映画なんて観るか!」となるわけです。
もし仮にブッシュが好きな人が映画を観たとしても映画の中身を受け入れません。
「こんなの嘘だ!信じられない」となり、結局、ブッシュに投票するので
投票行動は変わりません。

人間だれしもそうだと思いますが、
自分が嫌いなものってみたくありません。

むしろ自分と同じような意見の方が気持ちがいいので見たがります。
たとえば令和現在、自分の好きな情報だけアクセスすることができるようになっています。

たとえば、ツイッターでも自分と似たような意見ばかりが並んでいると
感じるかもしれません。
でも、似たような人をフォローしているだけです。
もともと嫌いな意見をする人はフォローしないし
なんならブロックしているでしょう。
だから、自分と考え方が同じ人だけがタイムラインに並ぶわけです。

前回解説した強力効果モデルで第二次世界大戦のドイツ軍の例と火星人を例に挙げて解説しました。
強力効果モデルとは?わかりやすく解説

ではこれらの第二次世界大戦のドイツ軍の例と火星人の例を
限定効果モデルではどのように解釈できるのでしょう?

第二次世界大戦のドイツ軍のケースだと、
もともとドイツ人は国防軍最高司令官を受け入れる先有傾向があったわけです。
国防軍最高司令官を受け入れる権威主義的性格の人が多かったから
メッセージがそのまま届いたと考えることができます。

火星人の話はどうでしょう?
1938年になるとドイツ軍が暴れまわってます。
アメリカ人は「そろそろ第二次世界大戦が起こるのでは?」
と不安がっていました。
この不安心理が働いているときに「火星人だ」となったので
普通だったらビビらないのに、みんなパニックになってしまったと考えることができます。

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限定効果モデルの代表例(コミュニケーションの二段の流れ)

ここまで限定効果モデルについて解説してきましたが、
代表的なのがラザースフェルトが提唱したコミュニケーションの二段の流れがあります。
ラザースフェルトさんはちなみにマートンさんと仲が良かったといわれています。
マートンの準拠集団についてわかりやすく解説
マートンの予期的社会化とは?例を挙げながらわかりやすく解説

コミュニケーションの二段の流れというのは
簡単にいうと、『マスメディアの直接の情報』よりも『身近な友人の口コミ情報』の方が大事
だという考え方のことです。

そして、コミュニケーションの二段の流れでは『オピニオンリーダー』が重要だと言っているのですが、
オピニオンリーダーとはテレビに出てくるような有名人のことではありません。
そうではなくて、自分の友人の中で事情をよく知っている人のことを指します。

たとえば、テレビ番組で「こんな生活習慣だと病気になる」みたいな話をしたとしましょう。
それを主婦が見ていたとします。
この主婦は真に受けず、主婦同士が集まって井戸端会議します。
「あの番組見た?本当かしら?」

すると主婦の中でも事情通が「あれ、嘘よ。この生活習慣の方が大事よ」
というと、「え、そうなんだ」ってなるわけです。
こんな感じでテレビで言っていることよりも身近な友人の口コミの方が影響力があります。

マスコミからくるストレートの影響力より
仲間の中で解釈した情報の方が影響力があるということです。
なのでコミュニケーションは直接ストレートにそのまま伝わるというのではなく
仲間内の解釈を通して二段階で伝わるというのがコミュニケーションの二段の流れ
です。

以上で解説を終わります。